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「ソードアート・オンライン」の曲を歌う時は、気持ちはアスナになっています
──「Two of us」は、ゲーム「ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション-」のエンディングテーマです。 戸松 私にとって4曲目の「ソードアート・オンライン」シリーズの曲です。今回も、ゲームの世界観や私が演じるアスナをはじめ、キャラクターたちの気持ちをすくい取った曲になりました。
──楽曲の第一印象は、いかがでしたか? 戸松 最初に感じたのは、サビの「愛してる」という言葉のインパクトでした。ストレートに自分の心に入ってきて、こんなにも力があるのかと。バラードは曲が静かな分、しっかりと言葉が伝わるので、歌詞には説得力が必要だと思うんです。この曲は、「愛してる」の力に賭けてみようと思いました。
──メロディも、とてもやさしくて。 戸松 そうですね。歌詞だけでなくメロディからも、やさしく包み込む愛や母性を感じて、大きなイメージで歌えたらいいなと思いました。この曲のレコーディングの後で、ゲームの音声の収録をしたんですけど、ストーリーを知ると、さらに歌詞の深い意味がわかってきて。この物語が終わった後に、「Two of us」が流れるのかと思うと、感動がより大きくなりました。
──この曲のタイトルは、どうやって決まったのでしょうか? 戸松 こちらは、ゲームのスタッフさんを含めて、みなさんに決めていただきました。私も、「Two of us」と教えていただいて、「すごくいいと思います」と。アスナの気持ちに寄り添うと、「ホロウ・リアリゼーション」だけでなく、今までのシリーズで彼女が出会い、一緒に行動してきたパートナーたちの顔が、いくつも思い浮かんできました。
──恋人のキリトだけではなく? 戸松 そうですね。ユウキとかユイとか、それぞれに深く関わっていた時期があるので。恋人への愛だけでなく、家族愛だったり友情だったりも含めた、広い意味での愛の歌だと思いました。もちろん、メインとなっているのは「ホロウ・リアリゼーション」の世界観なんですけど。
──アスナを演じてきたことが、今回のボーカルに影響したと思いますか? 戸松 影響しています。もともと、「ソードアート・オンライン」の曲は、歌声や表現の仕方は戸松遥なんですけど、気持ちはアスナとして歌っている部分が大きいんです。特にバラードは、キャラクターの内面が表現されているので、より繊細にていねいに歌おうと思うと、アスナを強く意識しますね。
──バラードには、声優としての経験がにじみ出ると、過去にもおっしゃっています。 戸松 お芝居をするような感覚で歌うのがバラードなので、その時その時の役者としての経験値がボーカルに出ているんです。なので、歳によって歌い方が変わっているんですね。昔はバラードが苦手で、歌えている自信が持てなかったんですけど、今は、この歌詞を伝えたい、マイクを通してみんなにこの思いを聴いてほしいとはっきり気持ちを出せるようになった気がします。それは、いろいろな役と出会って、いろいろなお芝居を経験させていただけたからなんです。
──戸松さんにとってのアスナとは、どんな女の子なのでしょうか? 戸松 こういう女の子になりたいと思う、憧れの存在です。頭もいいし、容姿端麗だし、料理もできるし、なにより強くて、本当に私と対照的な存在だと思います。ちょっと天然な、かわいい部分もあって、理想的ですよね。
──でも、最初からそうだったわけではなく、シリーズの中で成長していったキャラクターですよね。 戸松 そうなんです。最初の頃はめちゃめちゃ内向的で、「終わった……。もう生きて出られない」なんて考えている子で(笑)。でも、キリトやいろいろなキャラクターと出会って、自分自身も努力して、前に進んで。人って、こんなに強くなれるんだって、一緒に歩んできて教えられました。
──来年2月には、「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」の公開も予定されています。 戸松 10月2日におこなわれた「電撃文庫 秋の祭典」の「ソードアート・オンライン」ステージに出演させていただいたんですが、その時に劇場版の新キャラクターとPVが公開されて、お客さんの盛り上がりがすごかったんです。まもなく収録も始まるので、私たち出演者も、劇場版へのテンションが高まって。公開を楽しみにしていただきたいです。
戸松遥プロフィール
1990年2月4日生まれ。愛知県出身。
「ミュージックレイン スーパー声優オーディション」に合格し、声優に。主な出演作に「妖怪ウォッチ」(天野景太)、「To LOVEる -とらぶる- ダークネス 2nd」(ララ・サタリン・デビルーク)、「ハピネスチャージプリキュア!」(キュアフォーチュン)、「ソードアート・オンライン」シリーズ(アスナ)など
2008年9月3日に1stシングル「naissance」をリリースし、ソロ・アーティストとして活動を開始。8周年を迎えた2016年6月15日に「戸松遥 BEST SELECTION -sunshine-」と「戸松遥 BEST SELECTION -starlight-」を同時リリース。同年8月10日には初のMusic Clip集「HARUKA TOMATSU Music Clips step1」をリリースした。声優ユニット、スフィアのメンバーとしても活躍。
■Double A-side シングル「モノクロ/Two of us」
初回生産限定盤CD+DVD 1,713円+税
ミュージックレイン/2016年10月26日発売
〈収録曲〉
01. モノクロ
02. Two of us
03. モノクロ (Instrumental)
04. Two of us (Instrumental)
〈DVD〉
01. モノクロ Music Clip
02. TV SPOT 15sec+30sec
03. 「ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション-」ノンクレジットエンディング映像
通常盤CD 1,241円+税 ※初回デジパック仕様
ミュージックレイン/2016年10月26日発売
〈収録曲〉
01. モノクロ
02. Two of us
03. モノクロ (Instrumental)
04. Two of us (Instrumental)
期間生産限定盤[ゲーム盤]CD 1,241円+税 ※ゲーム絵柄仕様
ミュージックレイン/2016年10月26日発売
〈収録曲〉
01. Two of us
02. モノクロ
03. Two of us (Instrumental)
04. モノクロ (Instrumental)
(取材・文/鈴木隆詩)