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「ADP」を支える、4人の新キャラクター
──声優さんたちは、アフレコ台本で初めて「ゼーガペインADP」の内容を知ったわけですよね? こんな大胆な構成で、テレビシリーズから続投している声優さんたちはとまどいませんでしたか? 下田 実は、キョウ役の浅沼晋太郎さんとカミナギ役の花澤香菜さんのお2人には、正式発表前に説明する機会がありました。だけど、わからなかったと思います。「いったい何を言ってるんだ、この人は?」という顔をしていました。そりゃそうですよ、総集編だと聞いていたのに、こんな不思議な構成になっているんだから(笑)。
──今回は、4人の新キャラクターが売りですが、それぞれのキャラクターについて説明してください。 下田 カノウ・トオルは、仮想現実の中で普通に暮らしつつも、そこがサーバー内のデータでしかないことを知っている、謎めいた一般人のつもりでした。ですが、原作の伊東岳彦さんは、もっと複雑に、カノウのキャラクターをイメージしていました。その設定のまま描くには完全新作にするしかないので、今回はテレビシリーズの設定に沿わせて落ち着けましたが……その結果、カノウが「ADP」でどういうキャラクターになっているのかは、もう本編を見ていただくしかありませんね。
──主人公のキョウが片想いする魅力的な新ヒロイン、コハクラ・ナツミについては? 下田 2010年に、「ゼーガペイン」の舞台版という構想がありまして、そのときにルックスや設定も決めていました。キョウより体は小さいけれど、彼とタメ口をきくような、気の強い女の子……。原作の伊東さんから、そうしたイメージを聞いて、僕が思うキョウの過去や、量子サーバーの特性など「ゼーガペイン」的な要素で、物語に溶けこませました。
──フナベリという、年上の女性も登場します。 下田 放送時に発売されたCDドラマで、「日本における量子サーバーの研究者グループ」の存在が示唆されていました。そこから逆算して創造した研究者のひとりが、フナベリなんです。IALとは、ほぼ無関係な日本独自の研究者チームです。
──そして、最も謎の多いAIキャラクター、ルーパです。 下田 母艦オケアノスで働いているAIですが、他のAIのプロフィールも明かしていませんので、その中の1人だと思ってください。……ただし、ルーパは“今までの「ゼーガペイン」とは違う”デザイン、ポジションに位置しています。ルーパには、作品の外にも広がる可能性がありまして、MMDのようなCGモデルとか、ルーパを主役にしたスピンオフができてくれると面白い。ルーパが、未見の人たちを「ゼーガペイン」の世界へ導いてくれるメタフィクション的な存在になってくれると、うれしいですね。それと、初期からのファンの人たちが、ルーパをどう受けとってくれるのか、もう楽しみで楽しみで仕方がない(笑)。 テレビ・シリーズの最初のほうに「見ている世界を信じるな」というメッセージが出てきますが、「これが『ゼーガペイン』だ」という思い込みをいったん壊して、拡げたいんです。