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『石膏ボーイズ』は本物!
──ファンの反応といえば、サトルはとても人気が高いですね。
高嶋 僕もサトルさんがあんなに反響を呼ぶとは思っていませんでした。グッズの中でもサトルさんのキーホルダーは一番人気なんです。サトルさんも当初は性格が違っていて、心の中に邪悪なものを秘めているキャラクターでした。でもM.S.S Projectのあろまほっとさんに演じてもらって、あのやさしげな声を聞いて大きく変化しましたね。2期のアフレコではあろまさんも気持ちが乗ってきて、録るたびにどんどんうまくなっていくんです。最後の「僕はお前とは違う……人間だ」というセリフは、聞いている僕たちも「決まった!」と確信するほどの熱演でした。
──2期のDVDには映像特典としてサトルの新たなエピソードが収録されています。どんな物語なのでしょうか?
高嶋 いつ奇獣化するかわからないサトルが、人間としての自分の姿を残すためにビデオメッセージを撮るお話です。第7話を補完するエピソードで、スタッフのサトル愛があふれた特典に仕上がっています。
──「影鰐」では声優が本業ではない方もうまくキャラを引き出していて、作品に奥行きを与えているように感じました。
高嶋 M.S.S Pさんにはアフレコでもアイデアを出してもらったんです。第3話で村人たちが合唱をする場面ではメロディが思い浮かばなかったので、ギターのKikkun-MK-IIさんにアドリブで節をつけてもらったんです。挿入歌を手がけた96猫さんもナギのテーマソングとしてうまくはまりましたし、ナギの母親役の艶っぽいお芝居もよかったですね。
──さらに影鰐役としてマフィア梶田さんが参加されています。どういった経緯でオファーされたのでしょうか?
高嶋 杉田智和さんのラジオにゲスト出演した際に、パーソナリティーの梶田さんと共演したことがきっかけで依頼しました。すでにストーリーが決まっていてキャラは増やせなかったので、「それなら影鰐役が合ってそうだな」と(笑)。梶田さんは「シン・ゴジラ」にも出演されているので、アフレコでは「ゴジラの気持ちになってください」と伝えました。ただしセリフは叫び声だけなので「襲おうとしています」とか「ひるんでいます」とか、抽象的なディレクションになってしまい申し訳なかったのですが……。
──監督や杉田さんは「影鰐の主役は影鰐です」と以前おっしゃっていましたね。ということは梶田さんにとって主演デビュー作になるのでしょうか?
高嶋 確かにそうなりますね(笑)。奇獣の叫び声はエフェクトで大幅に変えることも多いのですが、梶田さんは声質が合っていたためオリジナルの声が結構残っています。それに作品のこともよくご存じだったのでアフレコもスムーズに進みました。僕は普段から杉田さんのラジオを聞いていたこともあって、パーソナリティーの皆さんをついつい出したくなってしまうんですよ。梶田さんに似たスキンヘッドのモブが出てきたのもラジオの影響です。
──なるほど。木村の部屋には「石膏ボーイズ」の胸像が置いてありましたし、そんな遊び心も「影鰐」らしいですね。
高嶋 「石膏ボーイズ」は同じ「ウルトラスーパーアニメタイム」の作品でしたし、杉田さんが聖ジョルジョ役だったこともあって、ぜひ出したかったんです。もしかしたら怒られるかもと思ったのですが、快諾していただけました。それに当初はフリー素材のデッサン像を使う予定だったのに、アニメのために作った本物のデータまでいただけたんですよ。だから画面に映っているのはオリジナルの石膏たちなんですよ。解像度が高くてクオリティもすごかったなぁ……。