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(はーと)をつければかわいくなる、という案が採用されました
──カップリングとして、2曲が収録されています。2曲目の「(はーと)(実際にはハートマーク。以下同)をつければかわいかろう」は、同タイトルのラジオ番組のテーマソングですね。こちらは作詞作曲編曲を、MOSAIC.WAVが手がけています。
上坂 すごくMOSAIC.WAVさんらしい楽曲だと感じました。歌詞が詰まっていて早口で歌わなければならなかったですし、掛け声パートもたくさんあって、レコーディングは物量が多く大変でしたが、終わった時には達成感がありました。
──コール&レスポンスもあって、ライブ向きの曲でもありますね。
上坂 曲調的にはライブで盛り上がれそうですけど、この曲のレスポンスを覚えるのは大変だと思います。みなさんに覚えていただけたら、うれしいです。
──男声コーラスが入っていますが、あれはスタッフさんですよね?
上坂 キングレコードの方々が歌ってくださいました。でも、私の収録の後だったので、現場で何が起こっていたのかは、私は知らないんです。
──歌詞の印象はいかがですか?
上坂 実はサビの歌詞や、コール&レスポンスの部分は私が考えていろいろな案を送ったら、ほとんど採用されたんです。全体的に、意味があるようなないような、テンポ感重視の歌詞になっていると思います。
──「(はーと)をつければかわいかろう」というラジオ番組のタイトルも、上坂さんが考えたものなんですか? 上坂 スタッフのみなさんと会議をしたんですけど、なかなか決まらなくて、みんな飽きてきちゃって(笑)。「(はーと)をつけたら、かわいくなっていいんじゃないんですか?」という私の発言がきっかけで決まりました。「かわいい」より「かわいかろう」のほうが語感がいいので、伸ばしてみました。
──今、お話をうかがっていると、とても落ち着いた感じですよね。でも、楽曲や演じる役はハイテンションというイメージがあって、やっぱりそういう時は自分の中でスイッチが入るのでしょうか?
上坂 役や曲に後押しされて、乗っかる感じですね。こういう曲の時はテンションを上げないと追いつかないので、自然にそうなっていきます。
──3曲目の「文豪でGO!」も、テンションが高い曲ですね。
上坂 今回のシングルのために、ロシア系怪電波ユニットのザ・プーチンズさんに候補曲を3つ作っていただいた中で、イチ推しと言われたのが、この曲でした。メンバーの街角マチオさんが、私のライブを見て、ライブのノリが出るような曲を作りましょうということで、作詞作曲してくださって、私も、最初に聴いた時から大好きになりました。
──日本の作家とロシアの作家を対決させて、勝者を決めるという内容の歌詞で、曲調もコミカルです。レコーディングはいかがでしたか?
上坂 アレンジされる前は伴奏がわりと静かだったので、シュールで無機質なテクノになるのかなと思って、レコーディングに臨みました。でも、「ライブの掛け合いを想定して、テンション高く歌ってください」とディレクションされ、楽曲も派手になって、私の最初の想像とはかなり変わりました。
──漱石、トルストイ、鴎外、ドストエフスキーと4人の作家の名前が歌詞に出てきますが、上坂さんが一番好きなのは誰ですか?
上坂 ドストエフスキーです。歌詞に「暗いの最高!」とあるのは真理で、ロシア文学のいいところですね。作品自体も長いものが多くて、1人の登場人物のセリフが何ページも続くのは、小説でしかできない表現だと思います。
──これもまた上坂さんらしい曲なのかなと。
上坂 でも、今までレコーディングでここまでおちゃらけて歌ったことはなくて、私にとっては新鮮な曲になりました。
──間奏にはテルミンも入っていて。
上坂 ザ・プーチンズの街角マチコさんがテルミン奏者なんです。メロディを奏でるのはすごく難しい楽器なので、テルミンのソロが入っているのは贅沢だなと思いました。今回のシングルはカップリング曲も2曲になって、いろいろな要素が楽しめるお得な1枚になったと思います。
──テクノボーイズ、MOSAIC.WAV、ザ・プーチンズと、楽曲提供のアーティストも個性派揃いです。
上坂 それぞれカラーが違って、面白いなと。大好きなみなさんと1枚のシングルで一気に組ませていただいてうれしかったです。
──初回生産分には、国技館ライブの優先申し込みシリアルナンバーが付くんですよね。
上坂 はい。国技館は行ったことはありますが、ステージに立つのは初めてなので、どんな雰囲気になるのか楽しみです。4000人も知り合いがいないので、本当に人が来てくださるのかどうか不安なんですけど(笑)。
──いやいや、大勢来ると思いますよ。
上坂 ライブはいつも、準備期間中は恐ろしいことばかり考えているんです(笑)。でも、当日になると気持ちががらりと変わって、ステージに立つのが楽しみになるので、国技館の時もそうなるんじゃないかと思っています。
上坂すみれプロフィール
うえさかすみれ/1991年12月19日生まれ。神奈川県出身
2012年1月から放送のTVアニメ「パパのいうことを聞きなさい!」(ヒロイン・小鳥遊空)で、声優として本格的にデビュー。「中二病でも恋がしたい!」(凸守早苗)、「ガールズ&パンツァー」(ノンナ)、「アイドルマスターシンデレラガールズ」アナスタシア役、「艦隊これくしょんー艦これー」(吹雪など)、「SHOW BY ROCK!!」(チュチュ)など、出演作多数。「この美術部には問題がある!」には、コレット役で出演している。 2013年4月24日に、1stシングル「七つの海よりキミの海」(TVアニメ「波打際のむろみさん」主題歌)をリリースして、アーティストデビュー。以降、6枚のシングルと2枚のアルバムをリリース(他に上坂すみれが選曲を担当した80年代アイドル歌謡の企画盤も)。最新作は、2016年1月に発売された2ndアルバム「20世紀の逆襲」。「恋する図形(cubic futurismo)」は、7枚目のシングルとなる。
■TVアニメ「この美術部には問題がある!」エンディングテーマ「恋する図形(cubic futurismo)」
期間限定盤CD+DVD 1,800円+税
レーベル:キングレコード
2016年8月3日発売
通常盤CD 1,300円+税
レーベル:キングレコード
2016年8月3日発売
〈収録曲〉
01. 恋する図形(cubic futurismo) 02. (はーと)をつければかわいかろう(文化放送「上坂すみれのはーとをつければかわいかろう」テーマソング) 03. 文豪でGO! 各off voical ver.収録〈期間限定盤DVD〉
01. 恋する図形(cubic futurismo) MUSIC VIDEO
※期間限定盤、通常盤ともに、初回製造分のみ12月23日両国国技館ライブ 優先申し込みシリアルナンバー封入
VIDEO
(取材・文/鈴木隆詩)