歌詞に込められた、ストーリーの鍵を探して──多くの活動の場を持つ織田かおりが、ニューシングルをリリース

2016年02月09日 11:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

最終回まで見ると、歌詞に隠された意味がわかる気がします


──ニューシングル「ゼロトケイ」は、TVアニメ「ノルン+ノネット」のエンディングテーマですが、原作が乙女ゲームということで、織田さんにとっては、親しみのある世界ですね。

織田 乙女ゲームは、主題歌アーティストと作品が密接に繋がっている印象があって、この作品はやなぎなぎさんがずっと歌ってきたものなので、私が「ノルン+ノネット」!?という驚きがありました。

──やなぎなぎさんはTVアニメでもオープニングテーマを担当されています。

織田 そうですね。そこに私がEDを歌うということで、どういう曲がいいのだろうと。そこが曲作りのスタート地点になりました。

──できあがってきた「ゼロトケイ」の印象は、いかがでしたか?

織田 とてもきれいなミディアムバラードだと思いました。作詞家の方も、作編曲の方も、なじみの深い方で、安心感がありました。アニメのエンディングを見て、こんなにきれいな映像に自分の曲が合わさるなんて……と、幸せに思いました。

──「ゼロトケイ」というタイトルからして不思議で、「ノルン+ノネット」の世界観に合っていると感じました。

織田 時計の文字盤には「0」はありませんし、普段は使わない、この曲のために作られた言葉だと思います。でも、完全にファンタジーの世界の言葉という感じでもないというバランスがいいなと思いました。

──歌詞は思わせぶりというか、今後のストーリーへのヒントが隠されているような気がします。

織田 そうですね。アニメの最終回を迎えた時に、「ゼロトケイ」っていう言葉の解釈をそれぞれ感じて頂けるとうれしいです。

──レコーディングで意識したことはなんですか?

織田 ウィスパーボイスまではいきませんが、息が多めの、質感を強めすぎない声で歌おうと思いました。全体的に冷たさがあって、最後に光が見えるように構成していきました。

──歌詞には、どこかダークなイメージがあるんですよね。

織田 そうなんです。それが最後の2行で救いの光を見つけていて。エンディングだと1番しか流れないので、ぜひ、CDで最後まで聴いて、この曲の本当の意味にまでたどり着いていただきたいです。


初めてケロケロボイスになりました(笑)


──カップリングの「Change」は、一転してアップテンポな曲です。

織田 デジタルロックがやりたくて、初めて曲を聴いた時から興奮が止まらなかったです。スペーシーな雰囲気にしたかったので、ボーカルにもエフェクトを加えていただきました。

──ボーカルを加工するのって、あまり経験がないのでは?

織田 ここまでケロケロボイスになったのは、初です(笑)。

──ケロケロボイスって(笑)。でも、機械的になった織田さんの声もかっこよかったです。

織田 今までにないタイプの曲だったので、楽しみながら歌うことができました。

──カップリングの2曲は、どちらも織田さんの作詞ですよね。

織田 はい。こういうアップテンポな曲は、音への言葉のハマり方が大事なので、音感重視にして、でも詞にはストーリー性を持たせたいと思って。コール&レスポンスもできるようになっているので、ライブでお客さんと一緒に歌いたいです。

──盛り上がりそうです。

織田 イントロもインパクトがありますし、全体的にトンガってますよね。今まで歌って来た楽曲に比べるとクセ者感があって気に入っています。

──3曲目の「with you・・・」は、エレクトリックピアノが印象的な、やさしい曲です。

織田 この曲は6、7年前にギタリストの斉藤jake慎吾さんに作っていただいた曲です。私が初めてアコースティックライブをやることになった時に、jakeさんがプレゼントしてくださった曲だったのですが、コンセプトが変更になり、そのライブでは歌うことができず、ずっと温めていたこの曲を2月14日のアコースティックライブに出演頂く、河合英史さんに編曲をして頂きました。

──歌詞は、ストレートなラブソングですね。

織田 乙女ゲームのエンディングに似合いそうな、幸せの1ページを切り取った曲になりました。恋愛の歌詞を書くと、どこかにマイナスの感情を混ぜたくなってしまうのですが、今回はそれを封印して、幸せで温かい言葉だけを書きたいなと思って。ボーカルも、ふわりと甘い感じになるように意識しました。

──とても現実的な、どこにでもありそうな幸せが描かれていると感じました。

織田 ファンタジー作品の主題歌を歌うことが多いのですが、私自身はあまり想像や妄想をするタイプではなくて。リアリストの織田かおりが、そのまま出ている歌詞です。

──2月14日はどのようなライブにしたいと考えてますか?

織田 「Kaori’s melody Acoustic LIVE vol.#2」というタイトルで、ピアノと私だけで構成するライブです。河合英史さんと作り出す空気感を楽しみながら、私の歌をダイレクトにお届けしたいなと思っています。ぜひ、遊びに来てください。



織田かおりプロフィール


梶浦由記ソロプロジェクト『FictionJunction』への参加を皮切りに、サウンドクリエイターRevoの幻想楽団『Sound Horizon』に参加。近年は人気のアーケードゲーム「Gunslinger Stratos」の楽曲に参加する等、その非凡な歌唱力は多くの関係者から注目を浴び、数々のプロジェクトからオファーを受ける。
2013年頃よりライブを中心にソロ活動を本格的に開始。2014年5月には2ndアルバム「Colors」をリリースした。活動範囲は日本国内にとどまらず、ドイツ、香港、中国など海外イベントにも出演。今最も注目を浴びているアーティストの一人である。
現在キッズステーションでOA中の音楽番組「アニぱら音楽館」のレギュラー出演やデジタルラジオ『文化放送・超!A&G+』の帯番組「A&G ARTIST ZONE THE CATCH」水曜日のパーソナリティも担当。


■TVアニメ「ノルン+ノネット」ED「ゼロトケイ」
レーベル:ティームエンタテインメント/2016年2月10日発売


初回限定盤CD+DVD 1800円+税


通常盤CD 1200円+税


〈収録曲〉
01. ゼロトケイ
02. Change
03. with you・・・
04. ゼロトケイ (Off Vocal)
05. Change (Off Vocal)

〈初回限定盤DVD〉
01. ゼロトケイ -Music Clip-
02. with you・・・ -Making Clip-


■ライブ情報
「Kaori’s melody Acoustic LIVE vol.#2 “Valentine’s Day Special”」
2016年2月14日(日) 目黒BLUES ALLEY JAPAN → http://www.bluesalley.co.jp/



(取材・文/鈴木隆詩)

画像一覧

関連作品

NORN9 ノルン+ノネット

NORN9 ノルン+ノネット

放送日: 2016年1月7日~2016年3月31日   制作会社: キネマシトラス/オレンジ
キャスト: 藤村歩、梶裕貴、下野紘、佐藤拓也、高垣彩陽、小野大輔、斎賀みつき、遊佐浩二、瀬戸麻沙美、杉山紀彰、杉田智和、吉野裕行、阿部敦、市来光弘、浜田賢二、やなぎなぎ
(C) IF/NORN9 Project

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。