ホビー業界インサイド第7回:説明図どおりに作るだけで、プラモは楽しい! プロモデラー、松本州平インタビュー!

2016年01月23日 11:000

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プラモ作りで、いちばん大切なもの


──これからプラモデルを作りたい人に、何かアドバイスはありますか?

松本 まずは説明図どおりに組み立て、きれいに色を塗って、飾って楽しむ。それだけで、十分に楽しいはずですよ。塗装するにしても、今はいろいろな技術があるでしょ? いきなり、それを目指す必要はないんですよ。「いずれ、こういう技術も使うかも……?」ぐらいの軽い気持ちで、ちょうどいいんじゃないでしょうか。

旧ソ連のヘリコプターとか、東欧圏の試作ジェットとか、変な形の機体がプラモデルになってるでしょ? 僕、ああいうプラモデルは「形を確かめてみたい」だけなので、セロテープで組み立ててますよ(笑)。別に、人に見せるわけじゃないから、「こんな変な形の飛行機なんだね」と納得して、また箱にしまってます。でもね、パーツを眺めているうちに「やっぱり、時間かけて作ろう!」って、魅了されてしまう場合もある。気がつくと、資料を2~3冊ほど買いこんでるんです。それはそれで、また楽しいですよ。「ちょっと、機体のうえにフィギュアを乗せてみようかな?」と、情景を考える段階も、楽しいですねえ。

──資料は、やはり必要ですか?

松本 資料を買ってきても、見えないところまでは作りこまないです。だけど、「資料を見て知っているけど無視する」のと「知らないまま無視する」のは、気分的に違うんですよ。資料どおりに完全再現することには、僕は興味ないです。飛行機なら、飛行機の機能を理解したうえで、それっぽく、カッコよく作れればいいんですよ。

──プラモデルを作るうえで、何がいちばん大事ですか?

松本 アイです。

──愛!?

松本 いえ、パーツがちゃんと合うかどうかの「合い」です。もし合いが悪かったら、ヤスリで調整してやれば、問題ないです。その次の段階として、飛行機の翼端やプロペラをシャープに削ってやると、見栄えが違ってきますよ。だんだん欲が出てきて、塗装に凝ってみたり……そのとき、どうしても必要になったら、高価な工具を買えばいいんです。必要に迫られて買った工具は、ずっと使うことになりますよ。僕自身も、そうでしたからね。

最近、若いモデラーさんたちに触発されて、ガンプラも作ってみようかと思ってるんです。自分だったら、ガンプラをどんな風に作るか……まあ、人には見せないでしょうけどね(笑)。



(取材・文/廣田恵介)

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