ホビー業界インサイド第6回:プラモデルという商材の面白さにこだわる! マックスファクトリーの提案するPLAMAXの魅力とは?

2015年12月23日 11:000
ホビー業界インサイド第6回:プラモデルという商材の面白さにこだわる! マックスファクトリーの提案するPLAMAXの魅力とは?

プラモデルの“慣習”を突破していく


──「ダグラム」シリーズまでは理解できるのですが、その後、軍服姿の女の子をプラモデル化した「minimum factory」や、艦船とフィギュアのセット「-艦これ- 駆逐艦×艦娘 島風」が出てきましたよね。PLAMAXは、どこへ向かっているのでしょう?

高久 ジャンルで切るから、方向性が見えづらくなるんです。果たして、人はジャンルで模型を買っているんでしょうか? 今の受け手は「戦車なら、必ず買います」「フィギュアなら、絶対に買います」という消費行動をとっていない気がするんです。

清水 特に、今の若い人たちは「僕は艦船モデラーです」「僕は戦車しか作りません」とは自覚してないんじゃないでしょうか。「模型ならぜんぶ好き」な人たちが、たまたまダグラムを買ったり、島風を買ったりしているような状況なんだと思います。

渡辺 少なくとも、僕らはそういう仮定のものに商品を作っています。

高久 「minimum factory」はキャラクターモデルではないし、スケールモデルでもない。1/20スケールだから、戦車の横にも置けない。単に、「ランナーに女の子のパーツが付いて売っていたら、面白いよね?」という興味しかないんです。「こういう模型のジャンルがあります、そのジャンルの初心者を狙います」が、かつての模型開発だったと思います。PLAMAXは、「ランナーにパーツが付いていれば、何でも好き」という人たちに向けているので、ジャンルやスケールは二の次。そこが面白いところだと思います。

──あと、箱がプラモデルっぽくないのも特徴ですよね。

高久 「minimum factory」は、ミリタリーフィギュアではないし、アニメやゲームのキャラクターフィギュアでもありません。プラモデルっぽい箱にしてしまったら負けだと思いました。なぜなら、「これはプラモデルの箱だな」とわかった瞬間、めんどうな物として忌み嫌う人たちもいるからです。それなら、プラモデルには見えない箱にしてしまいたい。お母さんや奥さんに「またプラモ買ってきたの!」と怒られないようにしたいし、プラモデルだとわからなくても、「なんだかかわいいな」と思って買ってもらってもいい。


清水 「ミリタリーキューティーズ」のパッケージは、おおいにモメました。完成したフィギュアが小さいから、箱も小さくしたほうがいいのか……。アイデアは、二転三転しました。

高久 「-艦これ- 駆逐艦×艦娘 島風」のパッケージは、威圧感が出ないように考えました。艦が海の上をザザーッと進んでいる絵に、殺伐とした印象を感じてしまう人もいると思うんです。従来のように「わかる人にだけわかる」パッケージでいいのだろうか? 説明的にせず、誰でもアクセスできるよう、窓口を広げる。“縛らない”ことを念頭におきました。「プラモデルの箱は、こうであらねばならない」という慣習にとらわれないよう、気をつけました。


スペック競争よりも「模型の楽しさ」を


──驚いたことに、「1/35ロシア 現用タンククルーセット」の箱絵は、アニメ監督の吉成曜さんが描いているんですよね。

清水 企画部で吉成さんの画集を見ていて、「吉成さんの絵でスケールモデルっていいよね」という話になったんです。「ダメ元でいいから、頼んでみたら?」と話が転がって、まさにダメ元でご本人にお会いしてみたら快諾していただいて驚きました。



高久 ユーザーからは、キットの中身がいいのは当然と思われているので、中身と同じくらい、パッケージとか、「何をしたかったのか」をお伝えすることに、パワーを注ぎたいんです。「徹底的にディテールを追求しました」、「色分けを設定どおりに増やしました」……というスペック競争を開始すると、無限にゴールが遠のくばかりですよね。

清水 僕は、高久とはちょっとスタンスが違っているんです。面白い模型を作れる人が、今は多くいますよね。彼らが面白い模型を作り、外部に発信していくことで、もっと広い範囲に、プラモデルの面白さが伝わってくれればいい……そう考えています。まず、“モデラーtoモデラー”の関係を大事にしたいんです。

──あらためて聞きますが、渡辺さんは、なぜプラモデルにこだわるのですか?

渡辺 もちろん、楽しいからです。お金を払ってくれたユーザーさんに「ああ、買ってよかった。明日も、がんばろう!」と思ってもらえるキットを提供したい。単に「クオリティが高いから」買ってくれるのではなく、「楽しいから」買ってほしいんです。

……こうして話してみると、やっぱり、僕は何も変わってないですね。マックスファクトリーは怪獣もやってきたし、ロボットも作ってきたし、それこそ女の子フィギュアも、大量に手がけてきました。どんなものでも、僕の興味のもてる立体物なら、ぜんぶ好きなんです。だから、いっぱい商品を出すことで、自分の仲間を増やしたいと思っています。



(取材・文/廣田恵介)

 

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