特番「コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー」、ストーリーと場面写真を公開! 市川海老蔵のアフレコ初挑戦レポートも

2015年12月10日 06:000

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・「もしかしたら僕が犯人かもしれない…」歌舞伎界のスター、市川海老蔵が「名探偵コナン」にゲスト出演してアフレコ初挑戦! 歌舞伎とコナンの夢のコラボについて語る!


1996年に放送開始したTVアニメ「名探偵コナン」は来る2016年1月に放送20周年を迎える。このメモリアルイヤーを記念した番組初となる2週連続1時間スペシャル企画に歌舞伎俳優の市川海老蔵が本人役としてゲスト出演。このほど、都内スタジオで行われた収録でアフレコに初挑戦した。公開アフレコ終了後、海老蔵はアフレコの感想、「名探偵コナン」に出演した思いを語った。アフレコのためにマイクの前に立っただけでも大きな存在感を放つ海老蔵。収録はスムーズに進み、予定した時間をはるかに早回って終了した。余裕すら感じさせる雰囲気だったが、海老蔵は「今までアフレコというものをやった事がなかったし、前日は不安しかなかったですね」とプレッシャーを感じていた事を明かす。続けて、海老蔵は「でも、すごく勉強になりました。声の仕事はニュアンスがすごく大事で、結構音楽性があるんだと思いました。例えば『おはようございます』のひと言でも、平坦に読むのではなく、『おっはようございまーす!』みたいに与えられた尺の中でどうニュアンスを付けていくのか。やっぱり誇張なんでしょうね。声優さんたちの日頃の苦しみというか、戦いという部分が何となく感じられて、我々とは違う世界があるんだと強く感じました」とアフレコの難しさ、初挑戦の感想を語った。
 今回のTVスペシャルは、コナンたちが暴走する自動車に遭遇するところから始める。その車で運ばれていた二表の面はミステリー好きの歌舞伎俳優、市川海老蔵が上演する歌舞伎十八番「七つ面」で使用するお面だった。二表の面を通して、コナンたちは海老蔵と出会い、やがて「七つ面」のスタッフが次々と事件に巻き込まれていくというストーリーになっている。本人役を演じた海老蔵は「本人役ですから全く演じてないですね。ただ、私自身はミステリーには全く興味がないので、そこはそういう気持ちを作りましたけど。そうしないと眠りの小五郎のファンにもなれないですからね(笑)」と設定だけ意識し、自然体で演じられた様子。この本人役という部分が今回の出演の大きなポイントの1つだったらしく、海老蔵は「オファーを頂いた時に最初は正直戸惑いました。自分自身、漫画が好きで、『名探偵コナン』も開始直後から見ていました。好きだからこそ、ファンの方々が作品に対してどれだけ強いイメージを持っているかもわかるので、漫画やアニメの仕事ほど怖いものはないなって思っていて、そこは一線を引きたいと自分の中のルールがあったんです」という正直な思いを口にした。続けて、海老蔵は「ただ、今回は本人役で、歌舞伎十八番の『七つ面』が題材と聞いた時に、これは引き受けざるを得ないなという気持ちになりました。コナンのお仕事としても、歌舞伎のお仕事としても2つの方面で良いお話を頂戴したと思いました」と出演に至る経緯を明かした。
今作では歌舞伎とコナンの夢のコラボが実現したが、海老蔵は「『名探偵コナン』という作品を通して、小さいお子さんや多くの方に『七つ面』を知ってもらえるのは素直に嬉しいですね」と相乗効果に期待。海老蔵は「歌舞伎十八番の演目が現代に生きるアニメという文化に取り上げて頂いて、しかもそれに出演できたのは1人の歌舞伎俳優として大変光栄な事でした。実は『七つ面』を作り直そうと思っていた時期でもあったので、現代の『七つ面』に今回の台本の構成を加えていけるんじゃないかと考え始めました。1つのものが角度で違ったものに見える二表の面の発想もすごく面白いなと思いました。武悪についてももっと勉強しようと思いましたし、良い刺激になって嬉しかったです」と自身にも思わぬ収穫があった事を明かした。そして実際に、2016年1月に新橋演舞場で上演される「初春花形歌舞伎」の1つの演目として、『七つ面』の上演が決定。『七つ面』は、275年前の1740年2月に、二世市川團十郎が江戸市村座で初めて上演して以来、久しく上演が途絶えていたが、海老蔵により2009年1月新橋演舞場で復活上演された。その内容は、“世の中に穏やかでないことが続くので、幕府が元興寺赤右衛門(海老蔵)に厄除けの儀式を依頼。赤右衛門は自身が面打ちした『翁』『猿』『荒事の若衆』『公家荒』『関羽』『般若』『恵比寿』の七つの面を用いて舞を披露する”というもので、新年にふさわしい華やかな雰囲気の作品として上演された。ただ七年ぶりの上演となる今回は、海老蔵のコメントにもあるように、新たに台本を再構築し、まったく新しい『七つ面』を創作する予定で、どんな内容になるかは観てからのお楽しみだ。舞台上に「名探偵コナン」の放送に出てくる“二表の面”も登場するかも!?ちょうど公演期間中に放送があるので、アニメ「名探偵コナン」と舞台『七つ面』を併せて観れば、さらに面白さが倍増するはず。
 このように長い歴史を持つ伝統芸能である歌舞伎と20年の長きに渡って多くのファンから愛されている「名探偵コナン」。その2つの共通点について、海老蔵は「コナンの魅力は紋切り型なところにあると言えるかもしれません。歌舞伎にもそういうのがあるんですけど、1話が楽しくてもその後に続いていく力は、決まり事がしっかりあるのが大事なんです。長く残っていく作品は、現代の漫画やアニメにしても、こういう紋切り型というのが大事なんだと痛感しました」と語った。登場人物の構成にも近いものがあるらしく、海老蔵は「歌舞伎では主役はドンと構えて、無駄な事をせずに的確な事をやって、周りが色を付けていく。これはそのままコナンにも当てはまるんですね。主役はコナン君で、周りの小五郎さんや園子たちの個性がアレンジを刻んでいく。そういう視点で見ると、蘭ちゃんは主役の空気を作っている女の子なんですよね。そういう事もアフレコに参加させて頂いてわかりました。『あぁ、良くできてるんだな』って思いました」と語った。
今回の「名探偵コナン」への出演について、お子さんには伝えたのかを記者が質問すると、海老蔵は「さすがにまだ『名探偵コナン』は見ていないですね。コナン君は推理なので、まだ早いかな。もうちょっとしたらですかね? 理解できるようになったら内緒でDVDを見せて『えっ!?』って思ってくれると嬉しいな」と笑顔を見せた。最後は今回のTVスペシャルの見所を含めてファンにメッセージ。海老蔵は「今回の事件は歌舞伎ミステリーという事で、誰が犯人か分からないですし、もしかしたら僕が犯人かもしれない…。新年早々、みんなで謎解きを楽しんでもらいたいですし、その中でプラスα、歌舞伎の事もちょっと知ってもらって、そして興味を持って頂けると嬉しいですね!」と語った。

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名探偵コナン

名探偵コナン

放送日: 1996年1月8日~   制作会社: 東京ムービー
キャスト: 高山みなみ、神谷明、小山力也、山崎和佳奈、山口勝平、緒方賢一、高木渉、大谷育江、岩居由希子、林原めぐみ、堀川りょう、宮村優子、松井菜桜子、檜山修之、田中秀幸、島本須美、高島雅羅、茶風林、千葉一伸、塩沢兼人、井上和彦、飛田展男、湯屋敦子、堀之紀、立木文彦、小山茉美、井上喜久子、木下浩之、古谷徹、神奈延年、三木眞一郎、緑川光、東地宏樹、池田秀一、日髙のり子、森川智之、田中敦子、置鮎龍太郎
(C) 青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS1996

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