音楽で物語を表現する――羽多野渉がアニメ「Dance with Devils」とニューシングル「覚醒のAir」に込めた思い

2015年10月16日 18:000

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MVでは、アクマ的な心を持つ聖職者を演じました


──アー写とジャケ写では、演じるリンドにちなんで聖職者に扮しています。

羽多野 「覚醒のAir」は藤田さんがアニメのスタッフとアイデアを出し合い、アニメ「Dance with Devils」のために作った楽曲なので、歌う僕も"ダンデビ感"を大事にしたくて。リンドそのものを表現しているというより、もし「ダンデビ」の世界観に羽多野渉が迷い込んでエクソシストになったら、というコンセプトです。実はあの衣装、スタイリストさんの手作りなんですよ。本来の聖職者のイメージにエクソシスト感、戦う男の雰囲気を付け足していただきました。アー写で持っている本は、MVの監督が撮影のために取り寄せてくださった、およそ100年前の貴重なもの。聖職者の姿になると不思議と気持ちが引き締まり、凛とした表情での撮影ができたと思います。

──MVからも「ダンデビ」の世界観を感じました。

羽多野 MVは大きく分けると3つのシーンがあって、エクソシストとして正義感に燃えるところ、牢獄に囚われているところ、そして最終的にアクマに覚醒してしまうところ。「どんな聖職者にも内側にアクマ的な部分があるかもしれない」というテーマのストーリーで、撮影もとても面白かったです。最後のアクマに取りつかれるシーンでは、目の下の隈を濃くして、顔も真っ白に塗って、銀髪のウィッグを付ける、いわゆるデビルズメイクをしていただきました。別人になることでお芝居も降りてきましたし、したことのないような表情を浮かべている自分がいて、非常に新しい試みになったと思っています。デビューシングルの「はじまりの日に」では羽を背負ってジャングルジムの上で仁王立ちするシーンがあり、セカンドシングル「流星飛行」ではお風呂シーンがあり、ほかにもショートフィルムを撮ったり、本当に毎回いろいろな挑戦をさせてもらっているのですが、まさかアニメの世界のようにアクマになるとは……。

──タイアップならではですね。

羽多野 そうですね。まだまだアーティスト歴は短いですが、僕の希望や考えを最大限形にしてくださるスタッフに感謝しています。



架空の世界観を作り上げたカップリング曲


──カップリング1曲目の「Synchronic」は、すべての歌唱トラックをご自身で担当されたとか。

羽多野 今回はメインのボーカルラインの1オクターブ上と1オクターブ下に挑戦したのですが、僕はマライア・キャリーさんではないので、なかなか大変でした(笑)。でも、機械でピッチを調整するのは悔しいじゃないですか。もう意地になってしまって、「できるまで帰りません」と言いながら一生懸命やったので、とても思い入れが強い楽曲になりましたね。僕が裏声で歌っているラインも「これ、羽多野の声なんだ」と楽しんでいただけたら嬉しいです。

──どんな経緯で、他の歌唱トラックも歌うことが決まったのですか?

羽多野 実は「すべての歌唱トラックを自分で担当したい」とはひと言も言っていなくて、いつの間にかそういう流れに(笑)。初めにこの曲のデモを聴いた時「これは宇宙だ」と感じて、羽多野渉という宇宙を作ろうと思いました。僕は中学生のころから都市伝説が大好きなのですが、「偶然の一致」という都市伝説があるんです。宇宙にはたくさんの銀河がある、その中の地球という星で2人が出会うことはとんでもない確率だけど、もしかしたら宇宙全体の大きなシナリオで最初から決められていたのかもしれない、偶然ではなく必然なのかもしれない、と。そういう偶然の一致を男女の恋愛にたとえた、かっこいい歌詞を作っていただきました。ほかのアーティストの方にコーラスを歌っていただくと、メインとの差が出て立体的に聴こえたりするのですが、今回ひとりですべての歌唱トラックをやらせてもらったことで、曲の空間が広がって宇宙感が出たと思います。EDM(Electronic Dance Music)というジャンルにも初挑戦して、非常に躍動感のある楽曲になりました。

──カップリング2曲目の「The Late Show」は、打って変わって明るいパーティーソングです。

羽多野 みんなで歌える楽曲がほしい、とプロデューサーにお願いしていたんですよ。冒頭の「パーリーパーリー Yeah!!」というフレーズは、ライブでコール&レスポンスしながら歌いたいと思います。女性アイドルの曲を多く手がけているKOJI obaさんに作曲していただいたのですが、とにかく歌詞の量が多くて大変で(笑)。でも、楽曲の中でキャラクターを演じるという声優としての武器も取り入れることができて、今までにない表現ができたと感じています。

──音楽活動を通して、羽多野さん自身の幅が広がっていきますね。

羽多野 僕個人はパーティー的なノリは苦手で、どちらかと言うとひとりで静かに日本酒を飲んでいるタイプですからね(笑)。「The Late Show」の主人公というキャラクターを愛していただけると嬉しいです。

──シングルの発売を記念して、10月18日(日)には初のフリーライブが開催されます。

羽多野 この記事が載るころにはもうすぐの話ですが、チケットいらずの無料ライブなので、ぜひ気軽に来ていただきたいですね。場所がトレッサ横浜というショッピングモールなので、買い物のついででもかまいません!

──どんなライブにされたいですか?

羽多野 今回はフリーライブなので、おそらく初めて僕の歌を聴いてくださる方もいると思います。新曲だけではなくて、今までの音楽活動を簡単に振り返るような、自己紹介的なライブにしたいですね。あまり長い時間ではないとは思うのですが、皆さんと楽しい時間を過ごせたら嬉しいです。

──「ダンデビ」から興味を持った方も足を運ぶかもしれません。

羽多野 僕のライブはトークが長いんですよ。フリーライブの"フリー"は無料という意味もありますが、僕にとってはフリートークという意味でもあるので、たくさんしゃべる"フリーダムライブ"になる可能性もあります(笑)。ぜひ「ダンデビ」ファンの方も遊びに来てください。

──最後にファンへメッセージをお願いします。

羽多野 「覚醒のAir」ではアニメの世界観を、カップリングの「Synchronic」では羽多野渉自身の世界観を、「The Late Show」では僕演じる何者かの愉快なストーリーを表現して、様々な個性を持った曲が集まったシングルになりました。自分の音楽活動においても、ひとつの分岐点となるような作品になったと感じています。デビューシングルから追ってくださっている方も、「ダンデビ」をきっかけに興味を持ってくださった方も楽しんでいただけると思いますので、何とぞよろしくお願いします!


<羽多野 渉プロフィール>


1982年3月13日生まれ。長野県出身。主な出演作に「黒子のバスケ」(実渕玲央)、「アルスラーン戦記」(ジャスワント)、「ワンパンマン」(金属バット)など。2011年12月21日発売の「はじまりの日に」で音楽活動をスタート。4thシングル「Hikari」は、アニメ「ハマトラ THE ANIMATION」のエンディングテーマ。


■5thシングル「覚醒のAir」
TVアニメ「Dance with Devils」オープニングテーマ
2015年10月14日発売


●アーティスト盤《CD+DVD》 2,100円+税
※DVDには「覚醒のAir」Music Videoを収録





●アニメ盤《CDのみ》 1,500円+税





【収録曲】
01:覚醒のAir
02:Synchronic
03:The Late Show
04:覚醒のAir(instrumental)
05:Synchronic(instrumental)
06:The Late Show(instrumental)


【初回封入特典】

2016年2月7日(日)開催 単独ライブ優先申込券


■羽多野 渉「覚醒のAir」発売記念フリーライブ
日程:2015年10月18日(日)
時間:
【フリーライブ】12:30分開場/13:00スタート
※優先観覧エリア入場整列は12:00より開始いたします。南棟1Fイベント広場にお集まりください。
【お渡し会1部】13:40整列/14:00スタート
【お渡し会2部】15:00整列/15:30スタート
会場:トレッサ横浜(http://www.tressa-yokohama.jp/shop/eventnews.jsp)
内容:ミニLIVE+お渡し会(歌唱&A3ポスターお渡し会)
※イベントの内容は変更となる場合がございます。
☆ステージ前方に優先観覧エリアを設置いたします。このエリアには「優先観覧エリア入場券」をお持ちの方がご入場いただけます。
☆「優先観覧エリア入場券」をお持ちの方は、南棟1Fイベント広場に集合いただき、ご整列後会場へご案内いたします。
☆優先観覧エリア外でも観覧は可能です。




(取材・文/編集部 高橋佳那子)

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Dance with Devils

Dance with Devils

放送日: 2015年10月7日~2015年12月23日   制作会社: ブレインズ・ベース
キャスト: 茜屋日海夏、斉藤壮馬、羽多野渉、近藤隆、木村昴、平川大輔、鈴木達央、松田利冴、鈴木裕斗、山本和臣
(C) グリモワール編纂室/Dance with Devils製作委員会

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