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爽やかな青春感という、新たな魅力を放つリード曲「Bright Future」
──アルバムには前作「AUBE」以降にリリースされたすべてのシングルが収録されています。それらの曲の印象を改めて語っていただけますか?エイル 「IGNITE」は疾走感のある曲で、力強さがあります。「GENESIS」は壮大なイメージに包まれた曲で、ピアノがすごく切ないんですよね。この2曲は藍井エイルらしい曲になりましたが、逆に「ラピスラズリ」は、新しい世界への挑戦でした。
──最新シングルの「ラピスラズリ」は、TVアニメ「アルスラーン戦記」のエンディングテーマです。作品の世界観に合わせて、旅情感たっぷりの曲になっていますね。エイル 懐かしい歌謡曲の雰囲気を持つ曲です。よく、ファンの方から「歌い方を変えましたか?」と聞かれるんですけど、自分では意識して変えたつもりはなくて。メロディとアレンジが、新しい歌い方を引き出してくれたのかなと思います。聞き返してみると、声がいつもより太くどっしりと感じられるんですよね。幼い頃に親の影響で歌謡曲を聴いて、カラオケでもよく歌っていたんですが、それに似ているなと思いました。まさに日本人ならではのメロディだなと思って、歌っていても気持ちよかったですし、両親も、いいねと言ってくれました。
──オリエンタルで哀愁たっぷりのボーカルは、大人の心にも響くと思いました。エイル 新たな層の方に気に入って頂くとうれしいですね(笑)。それに、新曲の「青の世界」にもいい影響を与えてくれました。この曲は2,3年前からデモがあって、何度も歌を録ってきたんですが、以前の歌声は声が軽くてバラードとしての世界観をうまく出せていなかったんです。それが「ラピスラズリ」で新しい自分と出会えたことで、「青の世界」の歌い方も変わって。いいボーカルが録れたと思います。
──一歩一歩確実に成長しているという感じですね。アルバムの新曲に目を向けると、まず目立つのは7曲目の「Bright Future」です。先行でネット配信もされた、「D’AZUR」のリード曲ですね。エイル 作曲・編曲は黒須克彦さんです。私たちはローリンと呼ばせていただいているんですが、ローリンらしい青春感と人間味あふれる曲になりました。ライブでみんないっしょに大合唱できるような曲がほしいとお願いしたのですが、素晴らしい曲を仕上げてくださいました。ストレートに心に響く楽曲なので、歌詞もまっすぐ思いを伝えるものにしたいなと思って書きました。
──コーラスパートもあって、みんなで盛り上がれる曲ですよね。エイル そうなんです。レコーディングではバンドメンバーにコーラスを担当してもらってるんですが、ライブでもそれをやりたいなと。今回のツアーでは、初めてバンドメンバーにマイクスタンドが立っています。
──先行配信したのは、ライブに来るお客さんに、ぜひ覚えてきてほしいという思いからでしょうか?エイル もちろんそれもありますが、アルバムが出るよというワクワク感を多くの方に伝えたかったんです。
──「D’AZUR」には、ほかにも青春感たっぷりの新曲があるんですよね。今までの藍井エイルさんの楽曲にはあまり見られなかった、明るく弾ける部分も、このアルバムの大きな特徴になっています。エイル 4曲目の「ゆらり」や8曲目の「JUMP!!!」がそうですね。両方とも、とってもノリがいい曲です。「ゆらり」は今までも曲を提供してくださったバンドAo(アオ)の安田貴広さんの曲で、私にとってなじみのあるメロディでした。「JUMP!!!」は初めて組ませていただいた増谷賢さんの曲で、デモで聴いた時から、元気になれる曲だと感じました。
──「JUMP!!!」は、ワンツースリーという掛け声のような歌詞が、すごく楽しいんですよね。エイル ハッピーになれる曲なので、マイナスイメージのある言葉は一切使わずに詞を書こうと思いました。やってみたら、今まで自分の中からは出てこなかったワードに出会えて、面白い体験になりました。タイトルに「!」を3つ付けたのも、「ワンツースリー」とステップを踏む歌詞に合わせてのことなんです。
フォトブックでは、今までにない表情が見られると思います
──もちろん、藍井エイルさんらしい憂いを含んだ曲、ダークなイメージの曲も、「D’AZUR」にはたくさん収録されています。エイル 6曲目の「Quit」はデジタルかつダークな曲です。それから9曲目の「幻影」。すごく切ないメロディで、苦しそうにシャウトする歌い方が似合う曲です。藍井エイルの「暗闇の中にいたとしても、光を求めて進んでいく」というテーマにぴったりの一曲になりました。
──そして、正統派バラードの「青の世界」がラストを飾って、さらにボーナストラックとして相川七瀬さんのカバー曲「BREAK OUT!」が収録されています。エイル 相川七瀬さんのトリビュートアルバム「A-Rock Nation -NANASE AIKAWA TRIBUTE-」(2014年12月3日リリース)に参加させていただいた時の曲です。原曲に比べてデジタルサウンドになりました。相川さんの曲はずっとカラオケで友達といっしょに歌っていたので、トリビュートアルバムに声をかけていただけたのは本当にうれしくて。しかも「BREAK OUT!」は有名な楽曲なので、光栄すぎると思いました。昔の自分に教えてあげたら、びっくりするでしょうね(笑)。レコーディングはすごく楽しかったですし、ライブでも何度も歌っていて。歌う前に「BREAK OUT!」とコールすると、お客さんがワーッと盛り上がってくれるのが、すごく好きです。
──初回盤には5曲のミュージックビデオが収録されたBlu-ray/DVDが付きますが、もうひとつ注目なのは48ページのフォトブックです。「The Blue Nightmare」というタイトルが付いていますが、どのような内容になっているのでしょうか?エイル ジャケット写真に青いライオンが写っていますが、それがフォトブックでも重要な役目をはたすことになります。ストーリー仕立てで、最初から最後まで見ると1つのテーマが浮かんでくるような作りになっているんです。それから、今までの私の写真にはなかった笑顔やコミカルな表情もたくさん写っていて。女性なら誰でも憧れるヒラヒラのドレスも着ているので、楽しみにしていただきたいです。
──フォトブックも、ひとつの挑戦になっているんですね。エイル そうですね。今回は楽曲もデザインも、仕掛けがたくさんあるアルバムになりました。