前へ進むしかない。そういう時代なんだと思います──angelaのニューアルバム「ONE WAY」は、今まで以上に力強く

2015年05月20日 00:000

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過酷な環境でも生きていくしかない、という曲を作ってきました


──「ONE WAY」は、前作「ZERO」以来、約2年ぶりのアルバムとなります。今回、特筆すべきは「騎士行進曲」のリミックスを含め、全12曲中11曲がタイアップ曲なんですよね。
atsuko この2年、たくさんのタイアップ曲を作ってきたなと。「ONE WAY」に収録されているのはオープニング曲が多くて、ここに入っていないエンディング曲まで含めると、かなり多いです。

 

──2年間、一生懸命働いてきた成果がここに、という感じですね。
atsuko それぞれ別の作品のために作った曲なので、アルバムにすると散漫な印象になるかなと思ったんですが、並べてみたらすごくバランスがよくて。なぜだろうと考えたら、私たち、過酷な環境の中でも生きていくしかないという作品に曲を書くことが多いんです。それでアルバムタイトルを考えた時、KATSUさんが天才ぶりを発揮しまして──。


KATSU 前作が「ZERO」なので、「ONE」という言葉を入れたかったんです。それで思い出したのが、去年、ロスに行った時に撮った道路標識の写真で、「ONE WAY」と。ちょうどアルバムの構想が固まってきて、「その時、蒼穹へ」のレコーディングをしていた頃で、「行け行け」「飛べ飛べ」と歌っていて、そう言えば最近の曲では、「誰がために我は征く」(シドニア)とか、「いざ征け 光あれ」(騎士行進曲)とか、「ゆけ」という言葉がたくさん出てくるなと。

atsuko 切羽詰まっているんですよね。一方通行で片道切符で、前に進むしかない、後戻りはできないという曲が多くて。それは、アニメ作品がそういうテーマを抱えているからなんですけど。

KATSU 3枚目のアルバム「PRHYTHM」の時も応援歌がテーマというのがあったんですけど、「背中をそっと押してあげられるようなアルバムです」と言っていた時代は終わったなと。今は、強引に押すような、手を取って無理矢理ひっぱっていくような、そんな強い応援歌が必要だと思うんです。


atsuko 当時はそんなことを言っていたよね(笑)。でも、今はそっと押すくらいじゃ何も動かないような気がします。

──「ONE WAY」には、強い想いがこめられているんですね。


あれ、恋愛ってどんな感じだったっけ? と(笑)


──アルバムは「イグジスト」「Different colors」「シドニア」というシングル曲3曲から始まります。次に来る「Sail away」と「キラキラ-go-round」は、それぞれ小松未可子さん、中川翔子さんに提供した曲のセルフカバーですね。

atsuko 劇場版「モーレツ宇宙海賊」の挿入歌と主題歌です。どちらも自分で歌うことを想定していなかったので、難しかったですね。特に「キラキラ-go-round」は最後に転調してキーが上がるんですけど、完全にしょこたんのキーなので、私には高くて。自分で歌ってみて、発見が多かった2曲です。


──「キラキラ-go-round」はスカの軽快なリズムが楽しいです。こういう明るい曲調も、angelaの魅力のひとつなんですよね。
KATSU これは佐藤竜雄監督のリクエストだったんです。当時、「あまちゃん」にハマっていたらしくて、「主題歌はどんな感じがいいですか?」と尋ねたら、「じゃあ、『あまちゃん』で」と(笑)。いっぽう、大月(俊倫)プロデューサーからは、「『モーレツ宇宙海賊』は『銀河鉄道999』なんだ」という話があって。僕とatsukoはBlu-rayを手渡されたんです。


atsuko 「最後に鉄郎が走っていって、そこに曲が流れてきて号泣なんだ」と(笑)。さらに、監督サイドからは、劇場に見に来たお客さんに、最後は明るい気持ちになって帰ってもらいたいから、楽しい曲を書いてほしいと頼まれて、その3つが合わさって、「キラキラ-go-round」が生まれました。

──atsukoさんのボーカルも、すごく明るいですよね。
atsuko 笑顔で歌ったので、笑顔成分が曲に刻み込まれていると思います。スカのノリに身をゆだねて、テンションを上げて歌えました。

 

──6曲目の「春夏秋冬」と7曲目の「This is LOVE」は、ゲーム「学園K-Wonderful School Days-」のエンディング曲とオープニング曲です。こちらは、どんな曲になりましたか?
KATSU 「K」はスタイリッシュな作品なので、感覚的にかっこいい音楽を突き詰めていくというのが、今までの主題歌の作り方でした。でも、「学園K-Wonderful School Days-」は世界観が違って、「K」のキャラクターがパラレルワールドで学園生活を送っているという設定のゲームなんです。angelaから手を挙げて、主題歌2曲をやらせていただいたんですが、新鮮な感じに仕上がりました。


atsuko 「K」は魅力的な男性キャラがたくさん出てくる作品なので、ギターをフィーチャーしたロックなサウンドの、男らしい曲が多かったんですよ。「学園K-Wonderful School Days-」の2曲はそういう面も残しつつ、女性が楽しむ恋愛シミュレーションの曲として、明るい恋愛曲を書きました。「春夏秋冬」は女の子目線、「This is LOVE」は男の子目線の恋愛曲なんですけど、書いていて不思議な気持ちでしたね。実は最近、恋愛の曲を書く機会が少なくなっていて……。

──前はオリジナル曲で、恋愛曲がいくつもありましたよね。
atsuko ここ2年、オリジナル曲に割く時間がないくらいタイアップ曲を作ってきたので、いざ恋愛曲を書こうとすると、「好きってどんな感じだったっけ?」と(笑)。相手のことを考えると息苦しくなったり、姿をつい目で追いかけちゃう感じだよねと、イチから思い出しながら書いていました。恋愛の感覚って、使ってなかったらサビつくんだなと(笑)。「学園K-Wonderful School Days-」で恋愛曲が久々に書けて、よかったです。

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