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バラエティ豊かな新曲が並ぶ中盤。春奈るな本人のイチ押し曲は?
──5曲目から9曲目までは新曲がズラリと並びます。まずは5曲目の「DESSERT」。
春奈 この曲はセクシーさが強調されているという意味で、1stアルバム「OVERSKY」の「狂想リフレイン」と同じ立ち位置の曲です。息づかいがたっぷり入っていて、色っぽさを意識して歌いました。
──ボーカルが大人っぽくなっていると感じました。
春奈 そう感じていただけると嬉しいですね。この歌の主人公は、自分とはまったく違うタイプの女性で、やりきれない日常を乗り越えるために刺激を求めているんです。そんな主人公を、セリフをまじえながら演じるように歌いました。
──攻撃的な歌詞ですよね。
春奈 かなり攻めていると思います。私が普段しているポップな妄想とはまったく違いますね(笑)。でもその分、なりきって歌うのは楽しかったです。
──6曲目「恋の期限は3年、愛の期限は何年?」は、また曲の雰囲気が一変します。この曲、すごく好きなんです。
春奈 ホントですか! 今回のアルバムで、私のイチ押しの曲です。デジタルサウンドで、ループがあって、ボカロ曲を連想させる世界観で、自分の中でどストライクの曲だったので、これはどんなに難しくても絶対に歌いたい! と思いました。それで実際に歌わせていただいたんですけど、メロディがすごく速くて苦労しました。
──超早口で歌ってますよね。
春奈 サビはそうでもないんですけど、全体的に超早口ですね。歌詞がすごく多くて、これが1曲の中に詰まっていると思うとすごいなって。でも出来上がりには感動して、自分自身1日に何回も聴いてます。
──それほどまでこの曲を好きな理由は何ですか?
春奈 歌詞もメロディも全部ですね。無機質なイメージの中に、ちょっとした感情が見え隠れしているんです。ボーカロイドの曲は普段から好きで聴いているんですけど、同じ雰囲気を持っていると思います。その分レコーディングには時間がかかって、一度完成したものを全部録り直したりもしました。速いメロディの中で感情を抜いて歌う部分と感情を込める部分があって、一瞬一瞬の判断が大変でした。
──7曲目「乙女の願い事」は、GARNiDELiAのプロデュースですね。
春奈 GARNiDELiAさんのロックでダンサブルな部分と、春奈るなのポップな部分がうまく融合された曲になったと思います。ポニーテールとツインテールで悩んでいるという、等身大の私の気持ちをメイリアちゃんが書いてくれて、詞と曲を受け取った時はすごく嬉しかったです。
──GARNiDELiAのお2人とは、どういう繋がりがあったのですか?
春奈 メイリアちゃんと私は同い年ということもあって、もともと仲良しなんです。その上で、去年11月におこなわれた「ANIMAX MUSIX2014」で、GARNiDELiAさんとのコラボで「only my railgun」をカバーさせていただいたことがきっかけで、楽曲提供をしていただく流れになりました。
──メイリアさんが書いた歌詞は、好きな人とのデートにワクワクしている女の子が主人公ですね。
春奈 リア充なんです。そこは、春奈るなっぽくないかなと(笑)。でも、ポニーテールとツインテールというワードが出てくるだけで、私らしくなっている気がしますし、着ていく服を選ぶために鏡の前で1人ファッションショーをしているというのも私と同じなので、すごくいい詞を書いてもらえたなと思いました。曲も、GARNiDELiAさんらしさを出しつつ、ガーリーなサウンドになっています。
──さらに間奏部分には、春奈さんとメイリアさんのトークが入っていて。
春奈 最初は入れる予定がなかったんですけど、レコーディングの最中に、間奏が長いからトークを入れようかと、tokuさんがおっしゃって収録することになったんです。実は、tokuさんも含めて3人でやろうとしたんですが、照れちゃって(笑)。メイリアちゃんと2人になりました。
──そのほうがガールズトークになって、よかったと思います(笑)。
春奈 はははは(笑)。最初はあらかじめ決めたセリフを言ってみたんですけど、固くなっちゃって。自然な感じにしようということで、デートに行く女の子が友達に相談しているという設定だけを決めて、アドリブでやりました。
──普段、春奈さんがメイリアさんとしている会話とは、きっと違うんでしょうね。
春奈 かなり違います(笑)。着ていく服や髪型の相談なんて、誰かにしたことがないので、新鮮でした。
──8曲目「さよならモラトリアム」のほうが、リアルな春奈さんに近いのかなと。
春奈 そうですね(笑)。この曲はイントロからピコピコ音が入っていて二次元っぽいですし、歌詞にはなじみがある言葉がたくさん入っているんです。「うんうん、それな」とか言っている人、けっこう現実でも見かけるので。サビの最後の「アニメが観たーーーーーい!!」は、最初は「ケーキが食べたーーーーーい!!」だったんですけど、それだと等身大の私に結びつかないので、作詞家さんにお願いして変えていただきました。
──その変更は、とっても大事ですよね。
春奈 はい、大事です。やっぱり最後のシメは「アニメが観たい!」じゃないと、私じゃないなって(笑)。
──9曲目「SU・KI・DA・YO」は、どんな曲になりましたか?
春奈 80年代のアイドルチックな曲調で、歌詞もまっすぐなんです。今までの曲は自分の胸の中に秘めている想いをテーマにしたものが多かったんですけど、今回のアルバムの特徴になっている「キミ」へ向かう想いがはっきりしている曲のひとつで、「揺れるブランコ」とか「うたう風 およぐ雲」とか情景描写が具体的だったので、風景をイメージしながら歌うことができました。
──「Candy Lips」のポップな路線を象徴する1曲ですね。
春奈 そうですね。この曲もアルバムの中で目立つ存在になっています。