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――女性からの反応をうかがいたいのですが、女性ファンはどのぐらいの割合でいるのでしょうか。
全体の2~3割ぐらいが女性かなという印象です。お二人が秋田書店さんの「チャンピオンRED」で連載されている『鉄のラインバレル』というロボット漫画があるんですが、アニメ化(2008年)されたこともあって、女性ファンも多いんです。その方たちが『ULTRAMAN』も読んでくれているようですね。うちの雑誌はあまり女性読者を意識した作りにはなっていないので、男くさい雰囲気も含めて楽しんでくれているのかなとは思っていますけど。
――今の30代以下の女性は当時の「ウルトラマン」を見ていない人がほとんどだと思います。元ネタを知っていないと『ULTRAMAN』を楽しめないのでは、と思われている部分もありそうですね。
そうなんです。でも内容的にまったく話が違うので初めての人も楽しめるし、「この名前聞いたことある」ぐらいのことは思ってくれるかもしれません。これをきっかけにウルトラシリーズを知ってほしいという思いもあるんですよね。あるファンレターで、「ウルトラマンのことを全然知らなかったんですが『ULTRAMAN』を読んでから、昔の『ウルトラマン』も見てみたら面白かったです」って書かれていて、うれしかったですね。読者サービスレベルで昔の「ウルトラマン」のキーワードを出したり、当時のキャラクターをリメイクして出したりはしていますが、たまたま名前が同じだけど別人という設定なので、初めての方でも楽しめるんですよ。
――女性が必ず注目する登場キャラクターについてお聞かせください。まずは主人公の高校生、早田進次郎。ちなみにお父さんの名前は早田進。初代ウルトラマンに変身する科学特捜隊のあの人ですね。しかし息子である進次郎はヒーローになることに惹かれていない。このキャラクター像はどのようにして生まれたんでしょうか。現代の高校生がいきなりウルトラマンになれって言われても、理解できないだろうし、やりたがらないんじゃないかと思ったんですよね。どうしたら彼は“ウルトラマンスーツ”を着てウルトラマンになってくれるんだろう、さすがにお父さんが殺されそうだったらやるんじゃないかなという話になりました。あまり自分から動くような性格ではないので、作家もいまだ「進次郎は全然動いてくれない」って言っているぐらい(笑)。でも、いずれちゃんとウルトラマンになろうって思うきっかけが出てくるかもしれないなと思っています。なんたって主人公ですから(笑)。
――進次郎を支えるもうひとりのメインキャラクター、諸星弾(モロボシダン)。『ウルトラセブン』(1967年)のあの方と同じ名前ですね。進次郎に厳しい性格のメガネ男子。女性から人気が出そうなキャラクターです。 一番最初に「眼鏡をかけさせてタレ目にしましょう」と決めたのは、女性の目を意識しましたね。20代後半の設定で、進次郎にとって最初は怖い存在かもしれないけど、良き先輩。いずれ力を合わせて戦ってくれるんじゃないかな。
――そして5巻収録の第31話から、新キャラクターの北斗星司(ホクトセイジ)が登場しました。こちらは『ウルトラマンA』(1972年)のあの人と同じ名前。いわゆる後輩キャラのかわいらしい男子ですが、これは川口さんの好みでしょうか?いや、違いますよ(笑)。実は連載初期の頃、登場人物の平均年齢が高くて。男の人はおじさんキャラに憧れる部分もあると思うんですが、進次郎の学校のこともやりたかったので、同じ学校の後輩で、進次郎がウルトラマンであることに気づくというキャラクターをいつか出しましょうと話していたんです。プロットを立てていくうちに、「そのキャラが独自にスーツを作って、ウルトラマンみたいな活動をしたら面白いね」という話になり、現在展開しているのストーリーは北斗星司を軸に据えました。
――進次郎と同じ高校生ですが、どう区別をつけましたか。進次郎は、何考えてるのかわからないみたいな感じなんですけど、とにかくかわいい男の子にしましょうみたいなのはありましたね(笑)。「せーんぱい!」って言ってくるようなかわいい系。
――北斗は進次郎にとって味方なんですか?それはまだわかっていないです。どういう意図で進次郎に近づいてきたのかは、まだ明らかになっていません。表面的にはおちゃらけているし、そもそも何考えてるかわからないところもありますね。
――すごく今どきっぽい男の子ですよね。進次郎とくらべて友達が多そうだし、女子にもモテそう。進次郎は、あんまりモテないかも(笑)。というか奥手。イケメンなんですけどね。自分をよく見せる方法を知らないんじゃないかな。
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