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9月14日に公開となるアニメ映画「小鳥遊六花・改 ~劇場版 中二病でも恋がしたい!~」だが、アキバ総研が実施した監督・石原立也さんへのインタビューの模様をご紹介しよう。
2012年10月より放送され、すでにTVアニメ第2期シリーズの制作が決定している「中二病でも恋がしたい!」。初の劇場版は、ヒロイン・小鳥遊六花(CV:内田真礼)目線からの第1期の総集編と新作映像で構成されており、9月14日に全国27館で公開となる。スタッフやストーリーについては作品詳細ページにて。
TVアニメ第1期、劇場版、TVアニメ第2期といずれも石原立也さんが監督を担当しているが、どのような方針で制作が行われたのかがインタビュー取材で明らかになった。
――映画化が決定した経緯は?
先に話が来たのは2期で、その後、1期と2期の間に映画ができないかな?という話がプロデューサーからあったのがきっかけです。1期と2期の間ということでしたので、それらをつなぐ総集編があると良いのはないかと考えたことで決定に至りました。
――新規映像も追加されてますね。
古来、アニメ映画というのは総集編的なものがたくさんあるんですが、新規映像を多少追加して新しいものができたらいいかな、ということは思いましたね。単なる総集編ではなくて、第1期と第2期をつなぐブリッジ的な要素を持つ映画にしたい考えがありましたので、新規映像を加えることで話がまとまりました。
――六花視点での描写においての工夫は?
特に難しいことはしていないんです。これまで勇太目線で描かれていたものを六花目線にする、そしてナレーションを付け加える、と。でも、今回は音楽を(劇場音響向けに)作り直しているので、音楽は完全に六花視点で作っています。なので、例えば、1期ではギャグシーンだったものが、六花視点では意外と真剣で切ないシーンに見えたりします。僕自身も作業してみて六花の心情があらためてわかりました。
――既存映像の修正などはありましたか?
特になかったですね。
――エピソードの取捨について
今回は娯楽重視というか、ファンムービー的な作りに寄せているので、そういったカットの選び出しになっています。2人のラブストーリーを強調したのは、2期への布石といった意味合いもありますね。
――シリアス展開を入れるという選択肢はなかったんでしょうか?
映画の尺の問題で、ストーリー自体を追うことがとても困難だと思いました。過去に2クール作品を30分にまとめた経験があるんですが、この作品の場合は感動させられるような作りにはならないと思いますね。
――新規層へ向けての工夫
初見で完全にストーリーを把握するのは難しいかもしれませんが、第2期はコメディ色が強くなるので劇場版もコメディ寄りにしています。あと、アクションや感動的なシーンを入れることで、第1期にも興味をもっていただければ、と。
――OP/EDについて
六花の背中に翼が生えているんですが、片方の羽が小さいんです。"できそこないの天使"のような。それが今回の六花の象徴だと感じています。それに中二病的じゃないですか、"片翼の天使"って響きが(笑) 六花は、中二病のなかでも闇の性質を持っているんですが、その象徴としての意味も入ってますね。例えば、中学生のときに、「自分が社会にとって役立つ人間かどうか」と考えて悩んだりすることがあると思うんですが、そこで、「自分はできそこないなのでは?」と感じて不安になってしまうような。
――冒頭シーンについて
ファンの方にビックリしていただきたい!と思って花田さん(=脚本担当の花田十輝さん)と話し合って、ああいう形になりました。第1期をご覧になったファンの方々からすると、ただのアクションシーンはありきたりでしょうから。
――新規のアクションシーンについて
劇場用だからどうこう、ということはなかったです。いつも通りというか、"TVシリーズ+α"くらいの感覚で作りました。もちろん、こだわるところにはこだわっていますが、特別なことはしていないつもりです。
――ファンサービス的なシーンは
アクションシーン、なかでも、くみん先輩(※これまでバトル描写がなかった)を参加させられたことが良かったと思います。彼女らしい必殺技も考えましたし、その辺は映画ならではのシーンですね。丹生谷も新武器だったり変身シーンだったり、力を入れました。くみん先輩のアクションは2期でも描きたいですね。(ストーリー的に)なかなか難しいとは思いますが(笑)
――新キャラについて
いかにもライバルってかんじで描きました。2期でキーになるキャラですし、声優は1期にも出ていた方なたので現場の空気を知っていますし、メインキャストのなかにも溶け込んでいきやすいと思います。