アソパソマソさんの評価レビュー

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過酷な自然に立ち向かうブドリの物語

観賞手段:試写会
ネタバレ
映像は、幻想的でとても綺麗です。

が。。。

この映画は過酷な自然にも負けず、イーハトーヴのために
自らを犠牲にしていくブドリの物語。

作品の感想ですが、宮沢賢治特有の雰囲気と寓話に満ちているので、
予備知識がないと分かりにくいです。

基本的に楽しい内容の映画ではないので、
原作を知らないと何だこれ?と思ってしまうかもしれません。

文部科学省に特選されている映画なので察してください。


作中、宮沢賢治で有名な”雨ニモマケズ”の詩が流れますが、
グスコーブドリの伝記の雰囲気に、とてもあってます!

というか、ネタバレにも近い行動原理。

「褒められもせず
 苦にもされず
 そういうものに
 わたしは
 なりたい」

嗚呼、まさにブドリ。

コトリという謎の存在が謎のままで終わったのが気になりますが、
皆がブドリのような純粋な思いで、
世のため人のために行動する人達だったら、
どれほど良い世の中になるんだろうと思いました。

東北で震災、原発事故があった後での公開というのが、
意味深にも思えます。

絵がネコっぽいので、気軽に見れると思えるかもしれませんが、
デート映画ではありませんw

ファミリー映画としても、子供には分かりずらいと思います。


「大 人 向 け の 寓 話」です。


青空文庫の「グスコーブドリの伝記」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/1924_14254.html
アソパソマソ
アソパソマソ
ストーリー
4.0
作画
4.5
キャラクター
3.5
音楽
4.0
オリジナリティ
-
演出
4.0
声優
4.0
-
満足度 4.0
いいね(1) 2012-07-02 20:10:51

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