ずっと、漫画で読んでいて面白いと知っていたので
アニメ化されないのが不思議だった。
基本、漫画は漫画、アニメはアニメで別物だと思っている。
漫画で読み始まったものはその印象が変わってしまうのが
怖くてアニメ化されてもあまり見ない(例『進撃』)。
逆もしかりで、アニメが好き過ぎて漫画は読めなかったりする
(例『ReLIFE』『冴えカノ』)。
例外だったのは『チェンソーマン』。漫画は最高だったが
アニメはまた別格の面白さだった。
本作も「例外」に当たるかな。
やっぱり観ないではいられない。
ピュアでコミカルな中二病が絶妙なのだ。
作者は繊細な人なんだと思う。
(最終話の秋田けんじろうとか中学受験失敗とか
ほんとデリケート描写がうまい)
声が想像と違っていたとかあるけど
京太郎のジクジクした煩悶が素晴らしく、共感できる。
「僕は頭がおかしい」と不穏な出だしだが
それは中二病あるあるで、結局性悪は一人も出てこない。
(ナンパイでさえ)
OP「斜陽」もED「数センチメンタル」も、記憶に残る、
雰囲気あるいい曲だ。
実は、女性キャラ達の繊細な関係性や心情描写に
感心しながらも、一抹、京太郎の発情シーンに
「あれ?」と感じるところがあった。
でも作者が女性と知ってそれも腑に落ちた。
それはそれで妙味。
全部ひっくるめて素晴らしい作品だと思う。