YOU44さんの評価レビュー

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暗い流れを渡るひな魚ように

観賞手段:テレビ
まず個人的に傑作評価の
『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』
と比較したい。
『俺修羅』はフェイク彼女、
『カノかり』はレンタル彼女。
前者は高校生、後者は大学生だ。
決定的な違いは未成年か大人か、
一人暮らしをしているかどうか、
お金が絡むか絡まないかだ。
大人は「あざとくて打算的」
かどうかは置いといて
社会との距離が近いという点で
手垢の付いていない高校生とはやはり違う。
これを見る者がどう感じるかだ

ついでに話すと
がちオタやヒッキー、ニートが
登場する話は好きだが
『ヲタ恋』のように社会人になると
話はまた違う。
社会人とは就職
つまり「社会」と契約すること。
俗世間(=社会、組織)に属し、
利用し利用される存在、歯車ということ。
言葉は悪いが
「しかたがない」「飼い慣らされた」
存在であることが前提だ

レンカノやキャバクラ、風俗といった
俗っぽい仕事(お金を介した男女関係)を
アニメがどう描くのか。
「営業スマイル」「割り切り」「社交辞令」は
アニメの夢物語には似合わない。
この作品でも「延長料金」とか
「ちょっといいかな」とお金を
催促するシーンがある。
嫌悪と言ってもいい。
不倫と同じで生理的拒絶感もある。
煩悩が煩悩を呼び、心がゴアつく。
だが実は、この作品の生命線はそこにあると思う。
俗世間、お金の関係とアニメの楽園。
このミスマッチがどう折り合うのか

異世界、冒険、バトル、ダークファンタジー
と同列に、「俗世間」「風俗」を
アニメ的夢世界で捉えることは可能だろう。
戦争もの、ホラーものは苦手だが
そこにアニメの夢を見れる人もいる。
その独創性、多様性がアニメの尊さでもある

彼女が風俗で働くことを容認できるか。
風俗で働いていることを
彼氏に告げられるか。
その心のわだかまりは何なのか。
お金のために体を売れるか。
心と身体は別ものなのか。
わだかまりを超える意味づけが可能なのか。
少なくとも目の前のレンカノは
他では別の男性のレンカノなのだ。
映画『her/世界でひとつの彼女』で
主人公が嘆いたのはそういうことだった。
更科瑠夏(さらしなるか)は
デジタルの数値がすべてだ。
桜沢墨もそう、理由はどうあれ
レンカノを選んだのは正当だったのか。
始まりが煩悩で一体どう着陸するのか。
永井荷風の『濹東綺譚』や
吉行淳之介の『娼婦の部屋』とは
時代が違う
レンカノから始まって
魅力的な世界を構築できるのか。
レンカノという
俗っぽい仕事、お金の男女関係を
アニメ的魅力に純化した
画期的記念碑的な作品になるか。
アニメファンとして注目だし
少なくともその勇気と意欲に
敬意を覚える

千鶴のレンカノで働く理由は
ギリギリの説得力がある。
たしかに二人の住むアパートは
いかにも簡素な学生アパート。
豪華なマンションではない。
『ウジジマ君』みたいな
あざとさはなく爽やかな空気が流れる。
ただ思うのは、俳優の松尾スズキが
一般人と結婚した時の言葉。
嫁が他人に乳首を見られるのは嫌だし
他人とキスするのを見たくない。
至極真っ当な話で逆に驚いた。
俳優とはそういうことなのだろう

第3話、麻美が
ビキニの胸を隠すシーンが可愛い。
更科瑠夏のピュアな一途さは
尊く美しいと思う。
瑠夏の声(東山奈央)がいい。
『俺ガイル』の由比ヶ浜結衣だ

ヒロインの4人全員が
大好きな声優さんで嬉しい。
千鶴(雨宮天)は『このすば』のアクア。
麻美(悠木碧)は『まどマギ』まどか。
桜沢(高橋李依)は
『リゼロ』エミリア、『このすば』めぐみんだ
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作画
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キャラクター
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オリジナリティ
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演出
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声優
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満足度 4.0
いいね(0) 2020-09-20 08:12:40

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放送日時
2020年9月25日(金) 本日放送
2020年9月27日(日)
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