緑茶さんの評価レビュー

優柔不断で臆病で、そのくせ妙に達観している主人公に最初は全く感情移入ができず、このままこの人が出続けるのなら観るのやめようかなあ……とまで思っていたのに5話、6話を過ぎるころには無意識に彼を応援するようになり、11話ではもう好きなキャラクターになっていました。それから1話を見返すといったい何が嫌だったんだろう？と、欠点だと思っていたことがまるで気にならなくなっていて驚きです。

あたかも自分が俗にツンデレ、と言われるキャラクターの記憶を追体験しているような、作中で語られるところの"毒"を受けているかのような、不思議な感覚です。この監督・脚本の作品をきちんと通して観るのはこの作品が初めてですが、こうした話づくりのうまさが大きく評価されているのでしょうね。