あにめい太さんの評価レビュー

あの「けもフレ」で一世を風靡したたつき監督が送る、終末SFワールド作品。
最初こそどうなることかと思ったが、何これ？何これ？　おもしろーい！と、サーバルばりに叫んでしまいそうな面白さを醸し出している。

独特なCGのキャラには賛否が分かれそうだが、それもこの世界を妙に無機質たらしめており、彼女たちが妙に明るいだけに、よりそれ以外の空虚が際立つという効果を得ている。「少女終末旅行」に似たテイストを持っているが、何か不気味な敵（赤ムシなど）を相手にしており、そもそも彼女たちの生い立ちもよくわからないという、わからないことづくめの物語は新しい。しかし、その謎が見ていくうちに徐々に、何となく種明かしがなされていき、視聴者もはっきりとはわからないが、きっとそういうことなのだろうと、まるで主人公と一緒に旅をしている気分になってくる。そういう仕掛けがかなりきっちりなされているのが本作の魅力だ。

たつき監督はこういうものが作りたかったのか、そう感じさせてくれる大作だと思う。