ふみたけさんの評価レビュー

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勢いだけの作品になってしまった

観賞手段:テレビ
ネタバレ
まず書いておきたいのは、私は『シンフォギア』が好きだと言う事。

『無印』の頃からリアルタイムで視聴してきているが、今回の『AXZ』はいつにもまして酷いと言わざるをえない作品だった。

視聴している方が多いのか少ないのかは判断できないが、これだけは断言できる。

視聴している方の目的は、『声優』と『歌』である。

そう思ってしまう程に、中身がなく、勢い"だけ"の作品になってしまっている。
仮に、声優が変更され、楽曲がElements Gardenではなくなってしまった場合、それ以外に魅力を見出す事が出来るのか?と問われると、私には見出だせなかった。

『無印』の頃は勢いだけではなく、話に中身があった。
それは成長であり、葛藤であり、裏切りであり、繋がりでもあった。
そこに少年漫画的な"熱さ"が加わるのだ、正に最高の作品だった。
惜しむべくは注目度の低さくらいだった。

それが『G』になり『GX』になり『AXZ』になると、右肩下がりとは正にこの事で。
注目度が上がると共に、『キャラクターを押せばウケる』という典型的な作品になってしまった。

実際、話自体は『無印』で完結している。
なのに"無理やり"続けている、という印象を持たざるをえない。

特に『GX』『AXZ』共に、キャラクターの悩みを無理やり作っているのでは?と思ってしまうくらいに、突然悩みだす。
ずっと抱えていた事が解決するなら面白いのだが、その話で悩みだして、その話で解決するのだから、面白さも何もない。
しかも、もう4期なのだ。
幾度となく、機会はあった筈なのに、「何故今!?」と思わざるをえない。

それに加えて、主人公である『響』に付与されていく様々な要素。
インフレにも程があり、『もう全部コイツで良いんじゃないかな』と思ってしまう。

改めてシリーズを見返すと分かるのだが、『無印』は本当にキャラクターの描き方が繊細で、心理描写が非常に多かった。
それが徐々に減っていき、今では”勢い”のみしか描かれなくなってしまった。
本当に悲しいと思ってしまう。

もし、今の『シンフォギア』を支持している方がいるなら、恐らく「うおおおおおぉぉぉ!!!!!」と叫ばせておけば、他の作品でも支持するのではないだろうか。

最後に。
『シンフォギア』の魅力である、『歌をセリフに盛り込む』という、俗に言う『歌アフレコ』が一辺倒と化している事に苦言を呈したい。
戦いながら歌うので、アクセントを付けつつ歌うのが基本だったと思うのだが、『AXZ』においては、”語尾を伸ばせば良い”、という歌い方が多すぎる気がした。
せっかくの『歌アフレコ』が、ただ歌を叫んでいるだけになってしまっている気がした。
ふみたけ
ふみたけ
ストーリー
2.5
作画
4.0
キャラクター
4.5
音楽
4.0
オリジナリティ
4.5
演出
4.0
声優
4.5
5.0
満足度 3.0
いいね(0) 2017-10-07 12:43:57

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