M.R.さんの評価レビュー

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作画ファンは是非観てほしいです。

観賞手段:テレビ
私は原作小説を読んでおりませんでしたがFateシリーズの一作であり、アクションディレクターに榎戸駿さんと坂詰嵩仁さんが参加されているとのことで作画面において事前から大変注目しておりました。

ストーリーに関しては決して面白くないわけではありませんが面白いと感じるものでもありませんでした。
登場人物が他のFate作品に比べて多い本作なのに登場するキャラクターのほとんどの背景がアニメでは描写されず、心理描写に関してもほとんどのキャラクターが何を考えているのか、どういう気持ちを抱いているのか、2クール視聴していて最後まで理解することが出来ませんでした。
上記が理由の一つでもありますが主人公であるジークが最後まで好きになることが出来ませんでした。むしろ嫌いです。
またこれは個人的な趣味によるものですが、ほとんどのキャラクターが恋愛を含む男女でカップルになっていて、そのカップルの数があまりにも多くて作者を「カップル厨」かと思い大変不快でした。

声優さんの演技や音楽などについては特に思うところはありませんでした。
主題歌に関しては特にエンディングテーマの2曲が大変素晴らしかったです。2クール目のオープニング曲は歌手は良かったのですが作詞、作曲が微妙でした。
また映像については4曲全て素晴らしく特に2クール目のオープニング映像は大変好みでした。

さて、個人的にこの作品のメインと言っても過言ではない作画主にアクションシーンについてですが、本当に素晴らしかったです。
事前から榎戸駿さん、坂詰嵩仁さんの参加で期待していましたが、期待に応えるどころかその期待を安々と越え良い意味で裏切ってくれました。アクションシーンのある話はアクションを得意とする有名なアニメーターさんが多数参加されていてクレジットを見るのもこの作品の楽しみの一つとなりました。
しかしFate作品であるが故か他のFate作品や特にufotabe制作アニメと作画について比較されている本作で、よく「ufotableのほうが凄い」、「こっちはしょぼい」、「微妙」などと批判されています。そういった意見を目にする度に思うのは「何で比較するんだ」と呆れます。そもそも作画でどちらが凄いかで比較するのが間違っています。ufotable制作アニメは「崩さず手堅く」、本作は「敢えて崩してぶっ飛んだもの」と言うなれば真逆の映像作りとなります。ですので「ufotableの作画のほうが凄い」と制作会社を褒めアニメーターを褒めることが出来ないという、それしか物の言えない「ufotable信者」は、もっと色々なアクションシーンを見たりアニメーターさんの名前や特徴を意識してから発言したほうが良いと思います。
本作とufotable制作アニメはどちらも印象が違っていて、どちらも「凄い」のです。
しかしながらアクションシーン以外のシーンが不安定なのもどちらも同じであります。


放送以前から注目していた本作ですが、肝心のストーリー部分があまり面白くない、というより全体的に描写不足だったのは大変残念でした。結果として最初から最後までアクションシーンのみが本作の作品の見所となりました。
アクション作画が好きな方は必ず楽しめることでしょう。ufotable制作アニメが「凄い」と思っている方は楽しめるかどうかはわかりませんが。
M.R.
M.R.
ストーリー
3.5
作画
5.0
キャラクター
3.5
音楽
4.0
オリジナリティ
4.0
演出
4.0
声優
4.5
4.0
満足度 4.0
いいね(0) 2018-01-09 17:56:40

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