よるなるさんの評価レビュー

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姫様の為に命がけで戦う魔女の物語

観賞手段:テレビ
ネタバレ
第二次世界大戦のヨーロッパでの戦いを元にしたちょっと別の世界の物語。本来核開発へ向かっていた分が魔法に置き換わった世界で、その中心になるのがイゼッタという名前の少女。ヨーロッパっぽい場所でドイツっぽい国を悪者にした作品は他にもありますが、ある意味それらと同じような比較的良くある歴史アレンジ。ただその中でもかなり出来が良いと感じた。

魔法の設定にしてもかなり込んでいて、圧倒的な魔法の力に制限があったり、伝承と事実に食い違いがあったりと僅か1クールの作品でありながら、うまく演出に強弱が付けられていて最後まで面白く楽しめた。

特に良かったのはやはりイゼッタとフィーネの関係。まあわかりやすく言うならガチガチの百合。伝承の白き魔女は王子に恋をしていたのだからまだ普通だが、イゼッタの相手は女性であるフィーネ。命がけでアピールするイゼッタと、国民とイゼッタの命を天秤に乗せてイゼッタを取るフィーネ、どちらもすごい。あの山の上のシーン朝チュンですよね。

ただ個人的に不満なのが、物語の大筋が良くある歴史アレンジモノ同様の終わり方しかしていないことで、結局ドイツっぽい国を悪役にして、悪役にしたまま終わらせてしまっている。多少ドイツっぽい国よりもアメリカっぽい国のほうが卑劣に感じる表現もあったが、それ止まりだった。この流れで行くとこの先には、イゼッタが命がけで消したはずの魔法の力をアメリカっぽい国がこっそり復活させて、日本っぽい国に対して使う展開がありそうだ。
よるなる
よるなる
ストーリー
4.5
作画
4.5
キャラクター
5.0
音楽
-
オリジナリティ
3.0
演出
4.5
声優
-
4.5
満足度 4.5
いいね(0) 2016-12-22 22:22:24

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