前シリーズである『selector~』が好きだったので、その続編に位置している今作の事を非常に楽しみにしていた。
放送前の時点では、『スタッフが変わっている』と言う不満点もあったが、いざ放送が開始されると、不満点は杞憂に終わり、毎週の放送を楽しみに待つ日々となった。
そして、最終話まで見た結論としては、『すず子』と『千夏』の関係を中心に描いており、よくまとまった作品だと思う。
ただ、タイトルに書いてる『描写不足』という通り、『すず子』と『千夏』の関係を中心に描いていた為、他のキャラクターのバックボーンが描ききれていない様に感じた。
設定上キャラクターが退出していくのは仕方ない事だが、その後どうなったのかがまるで分からないのは残念だと思った。
そして、『記憶を賭ける』という設定が、どうしても必要なのか分からなかった。
『負けると大切な記憶を失う』←わかる
『勝つと好きな記憶を作れる』←?
でも、それって記憶だよね?と思わずにはいられなかった。
例えば、買った結果「オレは学生時代モテモテだった記憶にしてくれ!」なんて言った所で、同級生と再開すれば意味のない訳で。
ただ、『すず子』と『千夏』が戦う理由を作りたかっただけに感じる。
しかも強制的に参加させられるので、デメリットしかないセレクターバトルだと思った。
前シリーズでは『勝つと好きな願いが叶い』『負けると願いの逆流』というものだったので、それぞれの願いのぶつかり合いだった為、戦う理由も、負けたくない理由もはっきりしていた気がする。
個人的には前作超えならず、と言った感じである。
終わり方に関しては『selector~』の際は続きがある終わらせ方をしており、二期を予見させたが、今作の『Lostorage~』ではセレクターバトルの終焉には至ってないものの、決着をつけているので、『conflated』の付いた二期があるのなら、どういったものになるのか非常に気になる所である。
総評としては、やはり、よくまとまってはいるが、サブキャラクターに関する描写不足が悲しい、といった感じだ。
続編があるのなら、続編で解消する事を願ってやまない。