dznさんの評価レビュー

サンシャインはエヴァ、コードギアスに次ぐ大好きな作品になりました。
無印では１期は普通に楽しめて、２期は後半があまり面白くなくてラブライブ熱が冷めていた状態になっていましたので、サンシャインへの期待はそれほど高くありませんでした。
１話時点では、さすがに大人気コンテンツなだけあってアニメのクオリティー高いなーと思った程度でしたが、２話で一気に引き込まれました。
冒頭のコンクールのシーン、表情を歪ませる梨子ちゃん。これを見たときに以前のラブライブとは違うものを感じはじめ、ラストの手を触れ合うシーンでこれはラブライブだけど前作とは違うものだと思いました。同じことをやっても仕方ないので違うのは当たり前ですが、ちょっと衝撃なくらいの進化を感じました。なんというか、キャラや情景を深く描いているなと思いました。

ラブライブのキャラは9人みんなが何らかの悩みを抱えていて、また、廃校という危機もあって、それらをスクールアイドルが解決するというストーリーは前作も今作も全くと言っていいほど同じで、各話の構成すらほぼ同じ（冒頭で新しいメンバーが悩んで、最後には仲間になる）です。それなのにサンシャインの方が面白く感じます。それは、主人公たちをよりリアルに感じることができたからだと思います。多分、日常の描き方が良くて、朝学校に登校する、放課後に練習、夕方にバスで帰る、夜のシーン、といった時間ごとのシーンがそれぞれあって、それらが効果的に配置されているのだと思いますが、時間の流れを感じることができて、毎日が積み重なっているというのが感じられます。
それはつまり、回を重ねるごとにどんどんストーリーに入り込んでいけて、各キャラへの想い入れも強くなっていき、はまっていくということです。

ライブのシーンも見事でした。個人的にライブはストーリーを盛り上げるためのサブ的な要素であって欲しくて、メインにはなってほしくないと思っています。あくまでストーリーを楽しみたいのであって、ミュージックビデオを見たいわけではないからです。サンシャインではストーリーに主が置かれていると感じました。ライブ途中でのアクシデント、町の人と協力してのライブ、一度は歌えなかった歌を、新しい仲間と一緒に歌うライブ、8人でのライブ、それぞれのライブには背景があって、ただ3Dのキャラが踊って、歌っているだけじゃない、千歌ちゃんたちがどんな準備をして、何を想ってライブしているかが伝わっているから、感動することができます。

1つ残念なのは、メンバーそれぞれの問題が解決した後、具体的には12話と13話ですが、それまでの話に比べると面白さにかけると思いました。12話はちょっと特殊で、μ'sが強く関わってくる回なので、見る人に依るところが大きいのかなと思いました。13話は演出の素晴らしさが全ての回だと思っています。物語的にはほとんど進んでなくて、もちろんアクアにとっては0が1になったのは非常に意味のあることですが、見ている側としては順当に進んだな〜というある意味冷めた感想を持ってしまいました。で、物語は置いといて、とにかく演出の良さで面白くする回なんだという認識でいて、覚醒した千歌ちゃんは間違いなく熱かったし、踊りも新曲も素晴らしかったんですが、今までの回が素晴らしかっただけに物足りなさを感じました。
と、2期がある前提ですが続きのストーリーに不安を感じてしまっていて、1期に全て詰め込んだ方がよかったんじゃないかと思っていますが、きっとこの不安を裏切って素晴らしいアニメになってくれることを今から期待しています！
ラブライブサンシャイン本当に最高のアニメでした。