士郎正宗の作品で、それを壊さないように作っているので設定は細かくできています。また、テクノロジー的なセリフを拾ってみても、たしかに、そうとも言えるといえます。200字で彼の言ったことを技術的に説明せよと言われればできるレベル。
しかし、本当にアカデミックな話を言うと、士郎正宗氏のテクノロジーアーキテクチャーは、ほぼ20年前の最先端の学問からそれを、飛躍させれば、このようなことになるのではないかという、類推延長上の技術なので、少し古い近未来像といえる社会設定になっていることは否めません。
なので、もし、情報学会などに論文を発表している研究者のよう方には、微妙な技術社会と思われるかもしれません。
ストーリーとしては、草薙素子の多面的な顔が描かれおり、新しい発見ができると思います。
しかし、その反面、話がぶち切れになってしまい、また大きな流れは映画を見てねということで、未完となっていて、このTVシリーズの単発評価としては満点は無理です。
また、アクションシーンは派手ですが、とってつけたような設定もあり、アクションを楽しむ、アメリカのムービーのようなノリが感じられました。
そして、それによって、ストーリーが圧迫されてしまい、重厚なストーリーが安っぽい話になっているような感じがしました。
素子を見たいというのならば、今回の話は前回よりは上になります。
しかし、攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX の笑い男に高評価を与える人には、物足りないという低い評価を出さざるを得ません。
私個人の意見を言えば、なぜ、ARISE に固執するのか?
素子の人間らしい姿を描きたかったのは理解できますが。
そこが、疑問です。
また、同様に映画を見る人はTV版を見ないとわからない
それが言えます。
最終的に、面白かった、でも、物足りなかった。それが今期の
攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE
の評価です。