第4回GA文庫大賞「大賞」を受賞。第3回ラノベ好き書店員大賞も第1位を受賞。小説は未読だが、アニメのストーリーや言葉回しが原作通りならば、大変にがっかりなことである。アニメーションの出来は素晴らしかった。だが、脚本が全く追いついていない。
望めば強くなれるスキルとか、人の経験と研鑽、努力を否定するものでしかないけど、チートなスキルに包まれた主人公はまぁ普通にどこにでもいる。だが、みんなを守るんだーとかあの人に追いつきたいいーとかで強くなれるのなら苦労はないし、そんなストーリーにはなんの意味も面白みも見いだせない。そしてこのアニメのストーリーは何の工夫も無く主人公の能力が危機においてインフレーションしていくだけなのである。
インフレーション成長物としてはドラゴンボールという大金字塔があるのだから、ちょっとはそのエッセンスとか見習ったらどうかと思う。
また、これも原作がどうなっているのか全く分からないけれども、アニメでは言葉回しも稚拙としか言いようがなく、主人公がオウム返しで反論することが多いことにも閉口した。
期待して見始めて、見ていくに従ってテンションだだ下がり。でも、アニメーションの出来はとても良くて、最後まで楽しめてしまった超残念作である。
そして見終わった後に出てきたのは
「所詮はエリートの血族なのかよ」
という言葉だった。