YOU44さんの評価レビュー

前作からが更なる進化を遂げた。
まず絵がきれい。奥行きが出た。
もともと好きな絵柄だったんだと
今更分かった。嫌なところが一つもない。
それとよく見たら
女の子たちがみんな美脚だ。
現実にはなかなかないことだが
美脚ばかりって嬉しい

いい作品は回を重ねるごとに
深みがでる。
人物とかその背景とか関係性とか。
人の裏表、二面性、多様性、矛盾、闇、混沌
をきちんと描く作品は傑作と決まっている。
今回はメガネの海老名さんが新鮮だ。
修学旅行の京都では自分を
「腐ってる」と言う。
それとマラソン大会での
八幡の（葉山は）三浦を女除けに使ってる
という指摘はすごいと思った。
今回雪乃の存在は大人し目だ

人は皆ヒッキーでぼっちだ。
人は一人で生まれ、一人で死ぬのだから。
この作品には
卑屈なぼっち（八幡）、誇り高きぼっち（雪乃）、
ぼっちになりたくないのに
ぼっちになってしまうぼっち（結衣）を中心に
ほかのぼっちが浮き彫りになっていく。
それは見事というしかない

だんだんに八幡がぼっち、ヒッキーを
許して貰えない状況になっていく。
事が進めばしがらみは増えるのだ。
でも前作の名言
「人に好かれてるくせにぼっち名乗るとか
ぼっちの風上にもおけねーな」
を地で行く。だから好き。
戸塚はそれを「かっこいい」という。
自虐、偽悪者は太宰治と同じ。
結果一部の人に熱狂的に好かれてしまう。
人生の妙だ