マッドハウスがきらら連載の漫画をアニメ化するということ自体がちょっと驚きだったのですが、意外と無難に仕上がっていました。『ちはやふる』で開花した、キラキラな少女漫画の空気感がこの作品でも顕著で、とにかく画面がきれいです。
ベタと言えばベタな美少女部活ものなので、ストーリーは可もなく不可もなくといったところ。
皆ががんばるのがよさこいというちょっと微妙な題材で、あくまで創作ダンスの域を出ないので、戦略を立てて練習を積んで強くなって…というような熱血部活ものとは少し違ったテイストです。
名部活ものは、往々にして視聴者が登場人物たちと同じようにその競技に愛着を覚えるようになるというシンクロが発生していると思います。その点で言うと『ハナヤマタ』は部活ものというより、部活をがんばる美少女たちを愛でるもの。この作品を見て、よさこいに興味を持つ人は少ないのではないでしょうか?
それが良いか悪いかは人によると思いますが、マッドハウスの熱さを期待して見るとちょっと肩透かしをくらいます。
全体的に、無難ですがなにかちょっと物足りなさが残る作品だったなと思いました。
作中で踊りの曲としても使われる主題歌が白眉。こういう曲を書かせると、やはり畑亜貴は無敵です。