確かな異世界設定としっかりしたキャラクタ、2期期待。
観賞手段:テレビ
西欧系世界観のファンタジーアニメでは、リアル重視を目指していても、
「その世界は経済的、あるいは社会的に矛盾している、成り立たない」
とすぐ思えてしまう物が殆どだと思います。
チャイカは、地味で堅実な社会設定ながら、強力なエネルギーを持つが一般技術として確立されているようには見えない、魔法思念量?という技術体系を押し込むことで、少し面白い、少数のアイテムが違和感なく嵌めこまれていると感じました。
逆に、そういった技術が解決できない事もしっかり描かれていて、異世界を引き立たせています。
社会の未発達に起因する治安問題や社会不公正、身分制度、出来損ないの国家制度などで起こす物語が散りばめられ、大変楽しめました。
キャラクタの衣装なども、華麗でありながら世界にうまくフィットして、冴えていたと思います。
敵役たちの人間関係も、プリミティブな責任感あり、切ない恋あり、友情や信頼ありで、中々深みがありました。
そして、主人公の立ち位置の無力さ、チャイカの一途さをコレでもかと押し出すセリフのセンス、可愛んだか気持ち悪いんだか怖いんだかよくわからない義妹とドラグーン、なかなか面白かったです。
余談ですが、リアルなストーリーを目指しながら、やたらと治安が整備されていたり、
医療、福祉が充実していたり、インフラが妙に整っていたり、と言う設定だと、
人間関係のあり方が中世レベルなのに、そんな社会が作れる事に強い違和感を覚えてしまいます。
世界観が無意味になり、むしろ邪魔に感じてしまいます。
逆に、そういった所でキャラクタに枷をはめ、道具や組織が無いから、
ちょっとした疫病でも人を救えない、治安が悪い、食べ物がない、不便だ、何とかしよう、そう言う展開は、世界観を活かしていて、その世界ならではの展開を見守ってしまいます。
2期継続にふさわしいアニメで、これなら間違いなく2期も面白い展開になってくれると思います。
- ストーリー
- 4.5
- 作画
- 4.5
- キャラクター
- 4.5
- 音楽
- 4.0
- オリジナリティ
- 4.5
- 演出
- 4.0
- 声優
- 5.0
- 歌
- 4.5
満足度
4.5
いいね(0)
2014-07-04 17:18:34