あにわんさんの評価レビュー

ハーレムを作れる男の条件とは一体なんだろうか？　おじさん調べでは以下の4条件にまとめられる。

・イケメンである
・裏表がなく真摯である
・付き合いが良い
・サインを送られても気づかない
　（あるいは気づかないふりをする）

上から3項目がモテるための条件であり、一番下の項目がハーレムを築くための条件だ。”サインに鈍感”はハーレム王の印。相手からメッセージに気付かない（あるいはスルーする）ことが、複数股とそしられることなく、複数相手との関係を並行して進めていくために必須となるのだ。自分から意図的にサインを出したり、相手の好き好きサインを認知してしまうのは禁止事項。いわゆる、ときめきメモリアルシステムである。

本作の主人公はこのシステムを丁寧に守っている。アニメを見ている側からしても、主人公はどの娘と結ばれるべきなのか？　俺の嫁とするならば誰なのか？？　とても悩ましい。そしてヒロイン達を翻弄し続ける主人公に対して、イライラも募るのである。そんなにうらやましい、うふふキャハハのぬるま湯に浸かり続けることができるのなら、もうのぼせてしまえと...　

最後に個人的見識だが、現実での恋愛はひたすらに経験値が物をいう。フラられた記憶は痛いけれど、その経験が蓄積されなければ相手の心に真摯に応え、自分の思いを伝えていくことはなかなかできないと思う。なので、この手の作品で主人公の友として必ず配置される、誠実なナンパくんを模倣するほうが幸せになれると思うのである（世の中誠実でないナンパくんも多くて誤解されやすいことも多いのは残念な所）。