【製品ミニレポート】AVerMediaの低価格ゲームキャプチャー「AVT-C281L」を使ってみた!

2014年06月01日 23:440

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

ゲームのプレイ動画作成に特化したビデオキャプチャーことゲームキャプチャーをリリースしているAVerMediaから、PC不要での録画をウリにした低価格ゲームキャプチャーが登場した。

テレビとゲーム機の間に設置するだけで、プレイ動画の録画から再生までをリモコンひとつで行えるゲームレコーダー「AVT-C281L」だ。秋葉原での店頭価格は9,980円(税込・最安)。ゲームキャプチャー(またはゲームレコーダー)というジャンルの中では、実売1万円を切るリーズナブルな製品となっている。今回、実機を試すことができたので、「AVT-C281L」のレビューをお届けしたい。

外観・インターフェイスは上位モデルと同じ。最大の違いは解像度


AVT-C281Lは、以前レビューをお届けした「AVT-C281J」(現在はAVT-C281J KAMI)の廉価版だ。“PC不要で単体動作”“リモコン操作で手軽に扱える”ことに変わりはなく、ボディも全くと言っていいほど変更されていない。特に、本体前面にあるスイッチやLED、背面にある映像・音声の入出力端子構成も共通だ。また、2.5インチストレージが底面に内蔵できる構造も同様である。外観とインターフェイスは、上位モデルと同一といっていいくらいだ。そのまま流用したともいえるが、廉価版だからといって、付属のリモコンがなくなったり、HDD/SSDが搭載できなくなったりなど、操作性や拡張性が大きく損なわれていないのはポイントだ。

また、本体の初期設定作業も「AVT-C281J」と変わらず。初期設定の流れは、本稿では割愛するが、以前のレビューを参照してほしい。

AVerMedia「AVT-C281L」 AVerMedia「AVT-C281L」
AVerMedia「AVT-C281L」 前面には、左側から順に、USBメモリーやUSB HDDを接続できるUBSポート、録画ボタン、電源スイッチが配置されている
AVerMedia「AVT-C281L」 AVerMedia「AVT-C281L」
背面には、コンポーネント映像端子と、RCAステレオ端子が装備されている。端子は上下段に分かれており、上段がTV側、下段がゲーム機側となっている 本体底面に用意された2.5インチベイ。厚さ9.5mm/7mmの2.5インチHDD/SSDが内蔵できる。HDDの対応インターフェイスはSATA
AVerMedia「AVT-C281L」 AVerMedia「AVT-C281L」
付属の映像ケーブルと音声ケーブル 付属のリモコン

では、最大の違いは何か。解像度の上限が1080p(入力@60fps、録画@30fps)から720p(ともに60fps)へ制限されたこと。この点には注意が必要だ。フルHDでプレイ動画を録画したい人は、上位モデルかそれ以上のスペックを持ったゲームキャプチャーを選ぶ必要がある。

そのほか、長時間の録画が可能なH.264ハードウェアエンコード、表示遅延ゼロのリアルタイムモード、ゲーム画面の静止画保存なども同様に対応している。以下の表に2モデルの仕様と違いをまとめた。

  AVT-C281J AVT-C218L
設置方法 外付け(据え置き)
インターフェイス 単体動作
映像 入力端子 コンポーネント
出力端子 コンポーネント
パススルー リアルタイムモード
エンコード形式 ハードウェア
コーデック MP4(H.264+AAC)
最大入力解像度 1080p(60fps) 720p(60fps)
最大録画解像度 1080p(30fps) 720p(60fps)
音声 入力端子 RCAステレオ
出力端子 RCAステレオ
録画保存先 2.5インチ(HDD/SSD)、USBメモリー
付属ソフト なし
ライブ配信 ×
電源供給 ACアダプター
本体サイズ 164(幅)×57(高さ)×124(奥行)mm
重量 約335g
付属品 ゲーム機接続用ケーブル×1
テレビ接続用D端子ケーブル×1
RCAオーディオケーブル×1
USBメモリー(16GB)×1
リモコン×1
ACアダプター
ゲーム機接続用ケーブル×1
テレビ接続用D端子ケーブル×1
RCAオーディオケーブル×1
リモコン×1
ACアダプター
対応プラットフォーム PS3、Xbox 360、Wii U、Wii、PSP


PSP画面もキャプチャー可能
720p以下のゲームタイトルであれば十分な性能


今回は、PSP(PSP-3000シリーズを使用)画面の録画に挑戦した。結論からいえば、プレイ動画は作成可能だが、別売の専用ケーブルが必要で、付属のケーブルがほとんど使用できなかった。パッケージ同梱の映像ケーブルがPS3/Xbox 360/Wii専用コネクタ→コンポーネント出力するケーブルだからだ。また、TV側がコンポーネント入力の場合は、さらにコンポーネントケーブルも別途用意しなくてはならない(付属のケーブルがコンポーネント→D端子ケーブルであるため)。なお、外部モニター出力時はPSP本体の画面がオフになる。ミラーリングされるわけではないので、外部モニターを見てのプレイとなる。

ちなみに、国内版のPSPで外部モニター出力に対応した機種は、PSP-2000シリーズ以上となり、PSP-1000シリーズは非対応となるので要注意。

AVerMedia「AVT-C281L」 AVerMedia「AVT-C281L」
左のケーブルがPSP用外部モニター(TV)出力ケーブル 手持ちの外部モニター出力ケーブルがD端子タイプだったので、急きょD端子→コンポーネント変換ケーブルを用いてAVT-C281Lと接続した

AVerMedia「AVT-C281L」 接続は、PSP→AVT-C281L→モニターという順。表示遅延ゼロというリアルタイムモードが搭載されているため映像遅延も少ない。配線も少なく、本体サイズもスマートであるため、机の上においても邪魔にならなかった


それでは、実際に静止画サンプルを見ていこう。静止画は、録画した映像ソースを「TMPGEnc Video Mastering Works 5」で読み込み、BMP形式で出力したあと、リサイズしてPNG形式で保存したものとなっている。

AVerMedia「AVT-C281L」 AVerMedia「AVT-C281L」
「初音ミク -Project DIVA-」
(C)SEGA (C)Crypton Future Media, INC. www.piapro.ne
「初音ミク -Project DIVA-」
(C)SEGA (C)Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
AVerMedia「AVT-C281L」 AVerMedia「AVT-C281L」
「初音ミク -Project DIVA-」
(C)SEGA (C)Crypton Future Media, INC. www.piapro.net
ゲーム画面より録画解像度が大きいため、四隅に黒帯がでてしまう

AVerMedia「AVT-C281L」 黒帯をクロップした等倍の静止画。品質もそこそこで十分なクオリティーだ
「初音ミク -Project DIVA-」
(C)SEGA (C)Crypton Future Media, INC. www.piapro.net


■まとめ
以上、「AVT-C281L」を駆け足でチェックしてきた。PSPと合わせて使うシーンは少ないかもしれないが、アナログコンポーネント出力を備えたビデオキャプチャーで、手軽な操作性とお手ごろ価格を両立させた希少なゲームキャプチャーだと感じた。上位モデルとの価格差を比べればわずかだが、選択肢のひとつとして十分ありだろう。実況やライブ配信は行えないが、そのぶん、シンプルで使い勝手のよいリーズナブルな製品となっている。

画像一覧

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。