邪神復活決定! ATMな邪教徒たちが奇跡を呼んだ「邪神ちゃんドロップキック」公式イベント「すごいサバト2019」天使の部レポート

2019年01月23日 14:230

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Blu-ray、DVDが累計2000枚売れたらアニメ第2期放送決定! という昨今の世知辛いアニメ事情を包み隠さずつまびらかにし、邪教徒(本作のファンのこと)たちが悲願達成のために日夜布教活動を繰り広げる前代未聞のアニメ「邪神ちゃんドロップキック」。その成否を占う本作初の大型イベント「すごいサバト2019」が、2019年1月20日、大手町サンケイプラザにて開催された。

「邪神ちゃんドロップキック」は、ユキヲさんがWEBコミックサイト【COMIC メテオ】にて連載中の人気コミック。

「地上最強の黒魔術師であり、悪魔の意思を人々に伝える者」という脳内設定で生活している女子大生・花園ゆりねは、古本屋で手に入れた魔導書で魔界の悪魔・通称「邪神ちゃん」を召喚してしまう。魔界に帰りたがる邪神ちゃんだが、ゆりねは帰す方法がわからず仕方なくボロアパートで共同生活を始めることになる。しかし、召喚者が死ねば魔界に帰れることから、邪神ちゃんは隙あらば必殺技・殺人ドロップキックでゆりねの暗殺を試みるが、逆にゆりねの返り討ちにあってしまい……。ポンコツかわいい邪神ちゃんと、冷酷非情なゆりねが繰り広げるちょっとキケンな同居生活コメディだ。

 

毎回飛び出す過激なギャグや過剰なパロディネタで、道なき道を突き進み熱烈なファン……もとい邪教徒を増やし続ける本作。アニメ第1期は2018年9月に惜しまれつつも放送を終了したが、当然第2期を望む声も多くあがっていた。しかし、パッケージの売り上げが続編制作の指標となる世知辛い昨今、「邪神ちゃんドロップキック」はBlu-ray、DVDの売り上げ本数が、上下間合わせて2000本を突破すれば第2期の制作を決定する、と異例のアナウンスをしていた。

こういった生々しい「数字」を、あまりつまびらかにしない風潮のあるアニメ業界だが、「邪神ちゃん」はあえてそのタブーに切り込み、ガチンコ勝負を挑んできたのだ!

ちなみに「アキバ総研」でも、昨年実施した「来期は何を観る!? 観たい2018夏アニメ人気投票」「2018夏アニメOPテーマ人気投票」「どれが面白かった? 2018夏アニメ人気投票」「アキバ総研アニソン大賞2018」「アキバ総研アニメ大賞2018」といった公式投票企画ではことごとくダントツ1位を記録。邪教徒達の行動力に、毎回編集部も呆れ……いや感心させられていた。

ならば、我々も2期の成否を占う歴史的な瞬間に立ち会うべきではないのか! いや、今回行かなくてどーすんの?

ってことで、イベントにおじゃましてきた。

今回は、昼に開催された「天使の部」の模様をレポートしよう。

 

この日のために振り付けも練習! 気合い十分のライブパート

イベントの現場はおよそ500人ほどが入れるホール。そこに満場の邪教徒が駆けつけていた! 聞けば、この日のイベントには、昼の部(天使の部)と夜の部(悪魔の部)あわせておよそ1000人の観客が駆けつけたという。とりわけ観客席最前列24席は、なんと5万円のATM(愛してるよみんな)席! もちろん全席SOLD OUTだ。そんな選ばれしエリート邪教徒たちに見守られながらイベントはスタートした。

 

まずはMCとして、ぴの役の山田麻莉奈さん。そして急遽、天使の部の出演が決定した橘芽依役の原奈津子さんが登場。2人の呼び込みで邪神ちゃん役の鈴木愛奈さん、花園ゆりね役の大森日雅さん、ぺこら役の小坂井祐莉絵さん、ぽぽろん役の佐々木李子さんが登場! 鈴木さんは「邪神ちゃんのまんま」な発言やリアクションで、大森さんはツインテール&中二病をこじらせたような言動で会場をそれぞれ沸かせ、小坂井さんはぺこらを意識した髪型&ヘアバンド姿で、佐々木さんは天使の輪っかを連想させる黄色い服装で登場するなど作品愛がダダ漏れの一同。

年が明けて初のイベントということもあり、まずは「あけましておめでとうございます」とごていねいなあいさつから。

そんな中、イベント当日までにパッケージが2000枚以上売れているかどうか……。それが気になって仕方がなかった鈴木さんは、昨日から持病の胃腸炎でお腹が痛いとのこと。お腹をさすりつつ、まずはライブパートが始まった。

 

 

オープニングを飾ったのはもちろん主題歌「あの娘のドロップキック」! この日のために練習を積み重ね、ばっちり振り付けを決めつつ熱唱するキャスト陣に、観客も赤いペンライトで応援。

引き続き「CAST A SPELL」(鈴木愛奈)、「漆黒デカダンス」(大森日雅)、「Labyrinth」(小坂井祐莉絵)、「キラッと下克上☆」(佐々木李子)といったキャラクターソングが披露され、会場を盛り上げる。

 

 

 

 

 

 

まるで本物のアイドルのようなステージを披露した佐々木さんは、「今度は“佐々木李子“として歌います」と告げ、最終話挿入歌「tell you,tell me」を熱唱。先ほどまでとは打って変わって、ヘヴィなロックサウンドに乗せてパンチ力満点の歌声で観客をKOした。

 

続いて登場したのは、この日唯一の男性アーティストである三浦祐太朗さん。彼が歌うのは、もちろんエンディングテーマ「Home Sweet Home!」だ。爽やかな歌声に、観客席からは自然と手拍子が。さらに一体感あふれるコール&レスポンスが繰り広げられ、大きな盛り上がりに包まれた。

 

 

「三浦さん、すごいですの~」のコメントともに再登場したのは鈴木さん。ライブパートのトリを務めた彼女は、第11話で披露された「神保町哀歌」を歌い上げる! それにしても、さすが民謡経験者。思い切りこぶしをきかせ、必要以上に強いビブラートをかけて歌う鈴木さんに感動するやら笑ってしまうやら!

 

 

ライブ後に原さんも語っていたが、アレな歌詞にも関わらず鈴木さんの圧倒的な歌唱力のおかげで、なんかすごくいい曲のように思えてくるから不思議である。そんな見事な歌唱に、邪教徒からも熱烈な拍手がわき起こった。

 

クズさマシマシの邪神ちゃん生アフレコに爆笑!

イベント中盤では劇中の名場面を、キャストがその場で生アフレコする企画が行われた。

「邪神ちゃん」のアフレコ自体が久しぶり、と語る一同だが、いざスタートするとノリノリで演技を披露。

特に邪神ちゃんを演じる鈴木さんの演技は圧巻! 空腹にあえぐぺこらの前でカレーを2杯平らげる邪神ちゃんのゲスい演技や、ゆりねのお仕置きに悶絶するシーンなど、生演技だからこそより味わい深く感じられる怪演の数々に、会場は爆笑に包まれた。

ちなみにアフレコ映像の終わりには、毎回「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」の場面転換カットのパロディ(サイバトロンマークとデストロンマークが入れ替わるあのカット)が挿入されており、一部の観客に大受けだった。

 

 

生アフレコを終えた大森さんが、「これだけ大人数の前でやっても、邪神ちゃんはクズね」と吐き捨てるように言い放ったのもたまらない。本当にキャストとキャラがダブって見えたのは筆者だけではないはずだ。

 


 

2期決定なるか!? ATMの信心が試される運命の時……!

イベント終盤は、三浦祐太朗さんと製作総指揮・夏目公一朗さんによるスペシャル対談が行われた。

三浦さんは、開口一番「夏目さんは本当に存在するんですね。伝説上の生き物と思っていた」とコメント。数多くのアニメを手がけ、OPテロップでは必ず最初に名前が出てくるものの、あまりメディア露出がない夏目さんと対面できたことで、驚きと喜びの声をあげる「ガチアニメファン」の三浦さんだったが、いっぽうの夏目さんは「お母さん(山口百恵さん)の大ファンだった」と告白。

 

そんな和気あいあいとした雰囲気でスタートした対談では、もちろん三浦さんが担当したエンディングテーマの話題に及ぶ。先述の通り、かなりのアニメ好きを公言している三浦さんは、「自分がアニメのエンディングテーマを担当するなんて」と信じられない気持ちを語った。最初にマネージャーから歌唱が決まったことを聞いた時も、「謎の涙が流れました。それまでしがないアニメ好きだったのが、まさか好きなアニメの歌を歌えるとは思っていなかった」と喜びをあらわにした。

 

トークも盛り上がってきたところで、突如鈴の音が会場に鳴り響くと、そのほかの出演者がステージに登場した。「何だ?」と誰もが驚いていると、ここでいきなりパッケージの売り上げ枚数が発表されることが明かされた。

夏目さんは、この時点では結果を知らされておらず、鈴木さんもますます胃が痛くなってきた様子で、しきりにお腹をさすっている。

 

そんな中発表された枚数は……。

 

上巻1053枚

下巻938枚

 

合計1991枚。

なんとぎりぎり目標枚数に到達しなかったのである! あからさまに落胆した空気が漂う会場。しかしここで終わらないのが「邪神ちゃん」。なんとイベント当日、物販コーナーで20枚も売れていたのである!

その結果、

 

 





!!!!!!!!!

合計2011枚!!!!!!!

見事目標枚数を突破!! この時点で2期制作が決定した。

喜びと感動と驚きがごちゃ混ぜになった歓声と「おめでとう!」の声が会場を揺らす中、出演者は円陣を組んで祝福のサークルモッシュ!!

 

さらに一度に4枚も買ってくれた邪教徒がいた、と原さんが告げると、その猛者が起立。すると彼に向けて会場全体から「ATM! ATM!」と、その偉業を称えるコールが巻き起こる。なんという一体感! 本物のサバト顔負けの熱狂がホールを包み込んだ。

 

「あまり間を空けたくない。年内に何か発表できれば」と語る夏目さんだが、実は今回のステージで目標枚数に到達していなかったとしても、第2期に向けて盛り上げる施策を打っていきたいという思いから第1期スタッフに再招集をかけていたことを告白した。

第2期のGOサインが出る前に、水面下で準備を進めていたそうで、第2期からメインキャラクターに昇格する、ぴの、新キャラクター・キョンキョン&おねえちゃんの設定画。そしてキービジュアルの線画が、ここで初公開となった。

 

 

 

怒濤の展開に、鈴木さんも大森さんも抱き合いながら、

「胸一杯だよ! 買ってくださった方のおかげで第2期制作が決まったということで、頭が上がりません!」(鈴木)

「本当にだめなんじゃないかと思っていた。邪教徒さんの力ってすごい!」(大森)

と号泣しつつコメントしたほか、三浦さんも「邪教徒として、ATMとしてこれからも課金していきたいと思います」と作品をサポートしていくことを誓った。

 

 

夏目さんも「この作品は日本だけじゃなく、Amazonプライム・ビデオやビリビリ動画を通じて世界中で後押しされた作品です。とりわけ濃い邪教徒の皆さんの一押しで、第2期制作決定を発表できたことを、製作委員会としても嬉しく思います。引き続きよろしくお願いいたします」と感謝を述べた。

 

第2期決定にわく会場だが、さらにファンクラブ「邪教倶楽部」の募集を開始。第1弾イベントが2月1日に開催されることや、「神保町哀歌」全6章および天使組(ぺこら、ぽぽろん、ぴの)のオリジナル楽曲のCD化プロジェクトがスタートしたことをはじめとする新企画が一挙に発表され、ますます盛り上がる邪教徒たち。これらの情報はアニメ公式サイトでご確認いただきたい。

 

第2期という生きる目標を得たところで、最後にもう一度「あの娘にドロップキック」を会場全体で大合唱! この日一番の「ザザース! ザザース! ナスナザース!」の声が大手町に響き渡った。

邪教徒たちの熱い思いが実を結び、邪神復活の奇跡が成就! という、まさにアニメの歴史に刻まれる、メモリアルなイベントとなった。アキバ総研では、引き続き「邪神ちゃんドロップキック」に注目していきたい!!

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関連作品

邪神ちゃんドロップキック

邪神ちゃんドロップキック

放送日: 2018年7月9日~2018年9月17日   制作会社: ノーマッド
キャスト: 鈴木愛奈、大森日雅、久保田未夢、小坂井祐莉絵、小見川千明、佐々木李子、飯田里穂、原奈津子、荒浪和沙、寺田御子、M・A・O
(C) ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会

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