camusさんの評価レビュー

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鷹の団こそすべて。素直な感想を。

観賞手段:試写会
ネタバレ
原作では潰えてしまった鷹の団という"かがり火"の中でガッツがもう一度勇ましく戦っている姿は、少年時代から追いかけてきた私にとって、"止まっていた時が動き出した"というような感動がありました。

少し辛いかもしれませんが、大好きな作品なので素直な感想を。


・ストーリー、キャラクター、オリジナリティ、演出
まず原作やアニメと異なりガッツの復讐シーンから始まらないところが意外でした。そして鷹の団の主要キャラの見せ場やガッツとの連携が少なく感じました。この絆が強ければ強いほど、今後のガッツの感情が色濃く描かれる大切なシーンと思うだけに少し釈然としない点でした。
今後の描き方に関係する演出なのかもしれませんが、年表のように淡々と進めるのではなく、鷹の団の感情をもう少し表現してほしいと感じます。
シーンのカットは止むを得ないと思いますが、印象的な台詞のカットがいくつかありました。個人的に好きな言葉がカットになっていたのは残念でした。

・作画
最新の3DCG技術が臨場感ある戦場シーンを可能にし、迫力的なゾッドとの対面、ベヘリットの真紅の深さまで完璧に表現出来ていると感じました。
その反面、ぎこちない動きやメインキャラの顔が荒いカットも目立ってしまいました。ベルセルクは世界に誇れる作品だと覚悟を持ってまだまだ完成度をあげてほしい。

・音楽
アニメに続き平沢進楽曲を起用したことで物語に壮大さが広がり、またどこか懐かしさに似た哀愁を与えてくれたと感じました。

・声優
全体的に違和感なく素晴らしいキャスティングだと感じました。若干、ガッツは無骨さが足りない印象もありますが。
ただ、この作品の世界観としてはタレント声優に頼るような必要はないと思います。そこだけが違和感でした。

・歌
AIさんの楽曲は素晴らしかったのですが、有名なアーティストだけに本人の持つR&Bイメージも強くなります。原作の世界観を壊さないために、無名の実力派歌手という選択肢のほうがよかったかと思います。


最後に、一番輝いていたころのガッツの"夢"を、もう一度見させてくれて有り難うございました。パート2も楽しみにしております。
camus
camus
ストーリー
4.5
作画
4.0
キャラクター
4.0
音楽
5.0
オリジナリティ
3.5
演出
4.5
声優
4.0
3.5
満足度 4.0
いいね(2) 2012-01-29 01:15:07

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